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特集 企業カルチャー浸透術 第3回 / 全10回

多様な人材を多様なまま“共創の精神”でつなぐ アイスタイルの中途入社研修に潜入

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中途入社研修

美容系総合サイト「@cosme(アットコスメ)」を企画・運営するアイスタイルは、“生活者中心の市場の創造”をビジョンとして掲げ、成長を続けている。3月に増床リニューアルした原宿駅前の「アットコスメトーキョー(@COSME TOKYO)」の2024年の売上高は約80億円。12月には香港にも旗艦店を構える予定だ。社員の8割はキャリア入社だという。そんな同社のオンボーディング研修では、事業内容と共にバリューである“共創の精神”とアルファベットの「i」で始まる7つの英単語からなる行動指針“ナナアイ”を共有。キャリア入社同士の連帯を深めるための創意工夫を続ける。(この記事は「WWDJAPAN」2025年11月3日号からの抜粋です)

アイスタイル

代表取締役会長CEO:吉松徹郎、ビジョン:生活者中心の市場の創造、創業年:1999年、社員数:844人(2025年6月末)、売上高:687億円(25年6月期)

キャリア入社も同期をつくる

「『アットコスメ』のログインMAU(月間アクティブユーザー)を1年後に10%増やすための計画を立案せよ」―アイスタイルの入社2カ月目のキャリア入社者は、3〜5人のグループとなって、約1カ月で計画を立案し、役員の前でプレゼンを行う。それぞれ異なる部署に所属しており、準備時間は一人最大5時間。そのうちミーティングは1時間まで。過去のデータや取り組みなど、社内で共有されている情報をベースに、「施策概要」「MAU増加の見込み数値とその根拠」「提供価値・メリット」をワークシートにまとめて、グループごとに全員が発表する。

このワークショップは、3カ月間の研修の集大成みたいなものだという。このプレゼンの前に、遠藤宗社長COOによるビジョン研修など、アイスタイルのコアを知る研修と、各事業や組織を知る研修を全部で9つ受けている。「施策を考える上で、実際に会社の中で共有されているさまざまな事業数字や過去の施策の情報に当たることになり、それまで受けた研修内容についての解像度が高まる。プレゼンの内容の良しあしよりも、そのプロセスを大事にしている」と勝並明子執行役員CHROは語る。

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