国内ビューティ
2026年の国内化粧品メーカーは、皮膚科学に立脚したダーマコスメの本格展開と、中国偏重から一段踏み込んだチャイナプラスサウス戦略の深化が成長の両輪となりそうだ。外部環境の不確実性が続く中、各社は確かなエビデンスと地域分散型の海外戦略によって、持続的成長モデルの再構築を急ぐ。(この記事は「WWDJAPAN」2026年1月5日&12日合併号からの抜粋です)
記者はこう見る!

牧田英子/副編集長
2025年、印象に残った取材
東京・銀座にリニューアルオープンしたMTGのグローバルフラッグシップストアの取材。飛ぶ鳥を落とす勢いの同社が打ち出す次の一手を体現した店舗で、今後もワクワクを共有してくれると実感した。
2026年、こんな取材がしたい
数字や流行の先にいる「人」に焦点を当てた取材を深めたい。立場や肩書にとらわれず、その人が何を信じ、どんな覚悟で変革に挑んでいるのかを掘り下げることで、化粧品産業の今と未来を立体的に描きたい。
ILLUSTRATION : UCA
成長軌道はダーマコスメ本格化と
チャイナプラスサウスの深化
2025年は人生100年時代を見据え、外見の美しさだけでなく、心身の健康も含めてトータルで整える「ウェルビーイング」をキーワードに掲げる化粧品企業が目立った。肌、心、体の相互関係に着目し、インナービューティを含む内外美容を強化する動きは一つの潮流となったが、紅こうじサプリメント問題などを背景に、口に入れるものへの不安や慎重姿勢が高まったことも事実だ。こうした流れを受け、26年に向けて国内化粧品メーカーの戦略で最も存在感を増しているのが、皮膚という外側から確かな根拠でアプローチするダーマコスメ領域の拡大である。
ダーマコスメとは、皮膚科学(ダーマトロジー)に基づき、特定の肌悩みに対して効果が期待できる処方設計を特徴とする化粧品群を指す。美容訴求にとどまらず、「肌トラブルを未然に防ぐ」「肌状態を健やかに保つ」といった予防的価値が支持されている点が特徴だ。自称敏感肌の女性が約8割に上るともいわれる中、刺激や負担の少ない製品を選びたいという意識は年々高まっている。加えて、SNSや口コミの浸透により「何となく良さそう」ではなく、「なぜ効くのか」「使って実感できるか」を重視する消費者が増えていることも、ダーマコスメの拡大を後押ししている。
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