海外ビューティ
フレグランスを軸に、海外ビューティ業界の再編が動き出した。ケリング(KERING)とロレアル(L'OREAL)の長期戦略提携を起点に、ライセンス移管と事業の売却や買収による資本再編が同時進行し、ブランド運営の担い手が限られていく流れもある。2026年の海外ビューティ業界は転換点を迎えている。(この記事は「WWDJAPAN」2026年1月5日&12日合併号からの抜粋です)
記者はこう見る!

澤田まり子/編集部記者
2025年、印象に残った取材
付録「WWDBEAUTY」11月号で担当した「無印良品」の化粧品特集。化粧品のコモディティー化と二極化を実感した。異業種のプレーヤーが増え市場は活性化しており、ビジネスチャンスも生まれている。
2026年、こんな取材がしたい
担当する外資化粧品メーカーの日本法人は、ECモールとの取り組みが進んだ印象で売り上げを伸ばしている。データ連携など真のオムニショッピングの実現に向けて注力しており、引き続き追いかけたい。
ILLUSTRATION : UCA
ケリング×ロレアルの大型契約で着火?
ライセンスと資本の組み替えが連鎖へ
25年の海外ビューティ業界は、需要の強弱がカテゴリーで分かれた1年だった。メイクや一部スキンケアの伸びが落ち着く一方、フレグランスは“手が届くラグジュアリー”として若年層のコレクション熱や自己表現にまつわる需要を取り込み、成長が続いた。結果として、フレグランスを軸にしたライセンスの見直しと、ダーマコスメやプレミアムヘアなど新領域の投資・買収が同時に動いた。
再編の最大案件は、ロレアルとケリングの長期戦略提携だ。両社は、高級ニッチフレグランス「クリード(CREED)」の譲渡と、ケリングの主要メゾン、「グッチ(GUCCI)」「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」「バレンシアガ(BALENCIAGA)」のフレグランスおよびビューティ事業の50年間の独占ライセンス権を含む契約に取引額40億ユーロ(約7320億円)で合意し、クロージングは26年上期を見込む。(「グッチ」は現行のコティ〈COTY〉との契約が28年に満了後に移管予定)。これにより、ケリングが資産を軽くしてロイヤルティーを得る一方、ロレアルはR&Dから規制対応・グローバル流通までを引き受けることで投資回収の確度を高めるという、「ブランドは保有し、運営は委ねる」分業モデルが再び主流になった。
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