アトモスの創業者・本明秀文さんの独自の目線と経験から、商売のヒントを探る連載。企業の買収・合併活動が活発化している。LVMH系投資会社による「キャピタル(KAPITAL)」の買収は、岡山・倉敷に義実家がある自分にとってもホットトピックスだったが、最近も丸紅が「ナイジェル・ケーボン(NIGEL CABOURN)」を買収したり、伊藤忠傘下のコロネットが「カラー(KOLOR)」を事業継承したりと、関連ニュースを目にする機会が増えた。M&Aの話題は、“投資家”本明さんのもとにも日々寄せられるという。そこで今回は、M&Aの疑問について。(この記事は「WWDJAPAN」2025年2月10日号からの抜粋です)
──最近、アパレル商社をはじめ、企業の買収や売却、合併についてのニュースをよく見ます。
本明秀文(以下、本明):パンデミック後のリベンジ消費ブームが落ち着き、中国の不動産バブル崩壊で中国消費が減退、さらに昨今の価格の大幅高騰が影響して、ハイブランドの減収が目立っている。アパレル商社もブランドを数多く保有して、効率化とリスク分散で稼ぐ時代になってきた。印象的なのはLVMH系投資会社Lキャタルトンがデニムで有名な児島のブランド「キャピタル」を買収したこと。「キャピタル」の売上高は36億円ほど(24年2月期)。買収は売上高が欲しいというよりも、伝統技術が息づいたニッチで負けない部分を持っている参入障壁の高いブランドが欲しいから。今後もそういうブランドをもっと狙っていくと思う。先日ファッション・ウイーク中のパリに行ったんだけど、“日本デニム”は特に注目を浴びているね。
──そうですね。「リーバイス(LEVI'S)」や「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」も日本製デニムシリーズをスタートしました。
本明:日本製のデニムをプレミアムラインとして海外でも売っていくんだろうけど、輸出すると高い。スニーカーも海外だと日本の1.6~1.7倍ぐらいする。
──これまでのスニーカーの値段が安過ぎたということはないですか?
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