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連載 エディターズレター:MARKET VIEW 第58回

百貨店の明暗分ける「ルイ・ヴィトン」の存在

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新潟県唯一の百貨店、新潟伊勢丹を取材しました。春以降、インバウンド(訪日客)の失速で大都市の百貨店が売り上げを落とす中、同店は5月も前年同期比3.9%の増収を達成しました。その理由の一つが徹底したCRM(顧客関係管理)です。

詳しくは記事を読んでもらうとして、私はバイヤーの一言が強く印象に残りました。「高級ブランド退店の危機感は常に持っている。だからこそ『そこまでやるか』と言われるくらいCRMを突き詰める必要がある」――。

新潟伊勢丹には「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」「ロレックス(ROLEX)」「ティファニー(TIFFANY & CO.)」「グッチ(GUCCI)」「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」「ロエベ(LOEWE)」などが入り、人口75万人(新潟市)の地方百貨店としては特選(ラグジュアリーブランド、高級時計・宝飾)が充実しています。それでも担当者にとっては「高級ブランド退店の危機感」がつきまとう。

特選は今の百貨店の最大の強みであり、生命線といえます。特選はショッピングセンターやECモールと競合しない百貨店の独壇場だからです。ただし特選はどんな百貨店でも成り立つわけではない。経済力のある顧客がたくさんいることが前提になります。

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