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特集 CEO2026

【プラザスタイル 鈴木努カンパニーエグゼクティブプレジデント】利便性と店頭の魅力を追求し、60周年を「変化」の年に

PROFILE: 鈴木努/カンパニーエグゼクティブプレジデント

鈴木努/カンパニーエグゼクティブプレジデント
PROFILE: (すずき・つとむ)大手ファッション企業でブランド責任者や支店長、執行役員を歴任。2022年8月にプラザスタイルカンパニーに入社し、23年6月から現職 PHOTO : TAMEKI OSHIRO

スタイリングライフ・ホールディングス プラザスタイル カンパニーが運営するライフスタイルストア「プラザ(PLAZA)」は、今年60周年を迎える。スローガン「HEARTS UP!」を合言葉に、オムニチャネル化や新規格の店舗開発、キャラクタービジネスの新提案、ショップのメディア化などのさまざまな施策で、アニバーサリーイヤーにさらなる進化を目指す。

ワクワクの“見える化”で
合言葉「HEARTS UP!」の浸透を

WWD:25年の市場の変化をどう見る?

鈴木努カンパニーエグゼクティブプレジデント(以下、鈴木):トレンドの移り変わりが年々早くなっていると実感する。一瞬で盛り上がり、すぐに収束する。サイクルが速くなったことで、バイヤーは次のトレンドの発見に一層難しさを感じている。製品面での差別化も厳しくなっていることから、25年は「プラザ」の魅力を上げる土台づくりに注力した。

WWD:「土台づくり」とは。

鈴木:8月には全国63店舗で、ECで購入した製品を店頭で受け取れるサービスを開始した。駅ビルなどのトラフィックが多い立地にある店舗の優位性を生かしたサービスで、導入初月の利用件数は800件、翌月には1800件と順調に伸長している。送料もかからないので、家で届くのを待つよりも帰路に受け取りたいといったニーズをすくい上げている。受け取りに来店したお客さまのうちの2割は別の買い物をしており、タッチポイントの増加にも寄与している。また、LINEギフトにも参画した。1000円からギフト券を用意し、店頭での利用も可能にしている。ECと店舗を分けて考える企業が多いが、われわれは1つに考えており、これらのサービスも店舗への送客を増やす“援護射撃”という立ち位置だ。オムニチャネル化によって店頭とECの両方を使っていただくお客さまを増やすことを重視している。実際、両方を使用するお客さまの客単価は片方のみと比較し、4倍になっている。

WWD:24年に行ったリブランディングの進捗は?

鈴木:新卒の面接時に「キャッチコピーに引かれた」という声を聞くなど、社内外でその浸透を実感している。次なるステップとして、その“ワクワク”を数値化して可視化することに着手する。お客さまから言われた「ありがとう」の数でも、完売した製品の数でもなんでも構わない。「HEARTS UP!」の“見える化”により、その合言葉のさらなる浸透と持続につなげたい。まずは次回の店長会議で店舗ごとの記録を発表してもらう予定だ。

WWD:25年の売り上げをけん引したアイテムは?

鈴木:スキンケアやメイクの堅調に加え、ヘアケアが好調だった。特にけん引したのが「リファ(REFA)」だ。「プラザ」では売れ筋が毎週変動するが、“リファハートコーム アイラ”は2970円という価格もギフト向きで、常に上位だった。もう一つは「ポップマート(POPMART)」のブラインドボックス。ぬいぐるみキーリングもトレンド感があり人気だった。7月に売り出したポーチやトートバッグなど「ハワイアン航空」とのコラボは、発売初日の朝は行列ができ、ECもあっという間に完売した。レトロ感のあるヘリテージロゴとグラフィックを今っぽくアレンジできた点が人気の要因と分析している。面白くて話題性のあるコラボこそが「プラザ」の王道だとあらためて気づかされた。

WWD:手応えを感じた新店は?

鈴木:11月にオープンした、三井アウトレットパーク岡崎店が非常に好調だ。アウトレットはもはや在庫処分の場ではなく、エンターテインメントの場。その変化が「プラザ」の売り場の魅力とマッチしている。また、10月にオープンした名古屋サカエチカ店も絶好調。全国で一番小さい32坪の店舗だが「プラザ」の魅力がギュッと詰まっている。この成功事例から、今年は30坪程度の狭小店舗をトラフィックの多い場所に積極的に増やしていく計画だ。冒頭に話した、ECで購入した製品の受け取りサービスにもマッチしている。一方で、歳時期に合わせて変化する心踊るMDを面でしっかり見せられる300坪程度の超大型店もつくりたいと思っている。

WWD:今年は創業60周年を迎える。

鈴木:まずは、店舗スタッフの制服を刷新する。現在、若手社員を中心とするプロジェクトチームが「自分たちが着たい制服」をキーワードに制作を進めている。3月の展示会でお披露目し、今秋には切り替える予定だ。ビジネス面では、店頭のメディア化に取り組む。トレンドに敏感なZ世代が集まる「プラザ」の空間をより多くの企業に活用してもらいたい。たとえば、Z世代に向けた新保険サービスの紹介など、現在の取引先の枠を超えた企業と一緒に面白い取り組みを実施したい。また、キャラクターの常設店オープンもいくつか予定している。さまざまな施策を用意しているので、26年は大きく変化する年になるはずだ。その変化を社員とともに楽しんでいきたい。

個人的に今注目している人

内閣総理大臣 高市早苗さん

日本国内だけでなく、彼女の言動と行動に世界が注目している。G20サミットでのイタリア メローニ首相とのハグなど、外交の場での立ち居振る舞いを見ても、あれをやれる日本の首相はこれまでいなかった。その言動や行動からは、過去にやってきたことの継続ではなく、「私の代で変えていく」という変化を目指す強い意志が感じられ、私自身も共感する。政治家の家に生まれたわけではなく、努力で今の地位まで駆け上がったというのも尊敬するし、純粋に応援したい。

COMPANY DATA
スタイリングライフ・ホールディングス プラザスタイル カンパニー

1966年創立。スタイリングライフ グループの雑貨小売事業を展開する。同年、米国スタイルのドラッグストアとして、東京・銀座のソニービルに日本初の輸入生活雑貨店「プラザ」(当時ソニープラザ)第1号店をオープン。2024年2月、創業60周年を前にリブランディングを実施し「HEARTS UP!」を新たなスローガンとして日常の心拍数を上げる「ライフモチベートブランド」へとアップデートした。現在は直営店事業、フランチャイズ事業、ライセンス事業を展開する

TEXT : YOSHIE KAWAHARA
問い合わせ先
スタイリングライフ・ホールディングス
プラザスタイル カンパニー
https://www.plazastyle.com/contents/contact/