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「ランバン」の親会社が「セルジオ ロッシ」を買収

 中国の投資会社フォースン ファッション グループ(FOSUN FASHION GROUP、以下FFG)は、イタリアのラグジュアリーシューズブランド「セルジオ ロッシ(SERGIO ROSSI)」を所有するセルジオ ロッシ SPAをインベストインダストリアル(INVESTINDUSTRIAL)から譲り受け、完全子会社化した。セルジオ ロッシの現経営陣は全員続投予定で、買収額などその他の契約内容は非開示。

 セルジオ ロッシ社の買収には多くの企業が名乗りを上げていたが、FFGのブランドを長期的に発展させていくという戦略と中国市場での優位性が売却先として選ばれた理由だとみられている。

 FFGは「この買収によってFFGの戦略的なブランドエコシステムがより充実したものになるだけでなく、『セルジオ ロッシ』が所有する最先端の工場を通じたブランド間のシナジー効果に期待する」とコメントを発表。「中国発のラグジュアリーコングロマリット立ち上げの第一歩だ」と続けた。

 FFGのジョアン・チェン(Joann Cheng)会長もブランド間のコラボを含めたシナジーに期待するとコメントする。また、中国市場に対応するためのローカルチームの強化や、デジタルおよびオムニチャンネルビジネスの強化、マーケティング費用の増加によるブランドの認知度向上を目指すという。

 チェン会長は、同ブランドのクラシックラインのアップデートや、「複数のクリエイターとのコラボや、今日の環境や消費者のニーズに合うストーリーテリングの方法」を用いて新しさを表現していくとコメントした。

 FFGは、「ランバン(LANVIN)」やオーストリア発のレッグウエアブランド「ウォルフォード(WOLFORD)」、イタリアのメンズウエアを製造するカルーゾ(CARUSO)、アメリカの「セント ジョン(ST. JOHN)」などを傘下に収めている。

 セルジオ ロッシは世界に64の店舗を展開し、そのうち45店舗が直営店。「グッチ(GUCCI)」や「サンローラン(SAINT LAURENT)」を有するケリング(KERING)が2015年に投資会社のインベストインダストリアルに譲渡し、この度FFGが傘下に収めた。20年4月には創業者のセルジオ・ロッシ氏が新型コロナウイルスで死去。84歳だった。20年の売上高は6000万ユーロ(約79億8000万円)。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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