欧米では珍しくないストライキですが、日本では1980年代以降に減少の一途をたどり、あまり耳にすることがなくなりました。それだけに21世紀に入って行われた2つのストは強く印象に残ります。
一つは2004年9月のプロ野球のスト。球団数を減らす方針を明らかにした球団オーナーたちに対し、ヤクルトの古田敦也捕手が会長を務める選手会が反対を唱え、試合出場を見送るストを決行しました。21年前の話とはいえ、社会的大問題に発展したため覚えている人は多いでしょう。
もう一つが23年8月のそごう・西武の労働組合によるスト。親会社セブン&アイ・ホールディングスがそごう・西武の売却に動いた際、従業員の雇用への懸念から西武池袋本店でストを断行しました。プロ野球のストほどではないにせよ、日本の労働争議の歴史に残る出来事といってよいでしょう。ストが激減した時代に、労使関係を再考するきっかけになりました。
結果的には抵抗むなしくそごう・西武は米ファンドに売却されました。ストの争点だった西武池袋本店の面積を半分に減らし、ヨドバシカメラの大型店を入れる改装計画も新経営陣のもとで実行に移され、年内に改装オープンを控えます。
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