ファッション

衣類の捨て方についてデザインしよう! マリエが本音で語る「私の33年目のサステナブル」Vol.29

 循環型の、サステナブルなデザインで大切なことは、その服がどう捨てられ、どう生まれ変わるのかまでをデザインすることだ。現代のモノづくりとは、まさにこのサイクル/システムを考えること。私はそうやって生まれるアイテムがたくさん並ぶ未来を模索しているが、今すでに所持している衣類はどう手放したらいいのだろう?衣替えの時期だ。今回は、もう着なくなった服の手放し方を考えたい。どの方法が、各々のスタイルに合っているのだろうか?

 そう思ったきっかけは、マンションのごみ収集所に大量の子ども服が捨てられていたのを目にしたときだった。心が痛くなって、見ていられなかった。どこかに寄付したり、再利用を模索したりはできなかったのだろうか?一気にゴミに出したオーナーは、「時短」を選んだ。それは、オーナー家族にとって一番都合のいい選択だったと思うことにした。それも一個の選択肢として、リサーチを続けている。私だったら、どうするだろう?考えた選択肢は、以下の通りだ。

プランA:ゴミに出す
 これは、効率的で衣類のオーナーにとって時間やカロリーが削減できる手段。一方、環境への負荷が気がかりだ。

プランB:フリマに出品
 コロナの影響で従来型のフリマは無くなった。現在は、フリマアプリなどへの出品で利益に変えることが多い。なれると簡単で「ゲーム感覚が好き」というユーザーも多いが、写真にこだわったり、相手との交渉が大変だったり、難しいケースも多い。もちろん、シミや穴があったらなかなか売れない。何度も着たTシャツなどは、なかなか動かないのが現状だ。

プランC:寄付
 古着を回収するNPO団体などの中には、ポリオ撲滅運動の一環としてワクチンを寄付するなど、さまざまな取り組みをしているところも。規定の場所に持っていくケースもあるが、自宅からダンボールで送るだけという場合も。ただ団体のトレーサビリティを調べたり、どこを選んだらいいのか悩んだりするケースは多く、プランAに比べれば大変。発展途上国や難民キャンプで重宝されることも多いが、あまりに汚い洋服も多く、「選別が難しい」という運営の悩みを耳にしたこともある。

プランD:リサイクルボックスに入れる
 「H&M」や「ザラ(ZARA)」「スノーピーク(SNOW PEAK)」など、昨今は近くのショッピングモールやアパレルショップなどに回収ボックスが設置されている。各ブランドによって回収業者は違うが、費用は無料。「H&M」では、お買い物券までついてくる。ただ各社によってトレーサビリティはさまざま。どのくらい循環しているのかは、見えづらい。

プランE:リメイク
 これは個人的に実践しており、節約にもつながっている。何度も着たTシャツなどは、切って雑巾に。モノづくりが好きなら、ニットは編み直せる。Tシャツなどの布帛は、ヒモ状に切って編み直すとちょっとしたラグやコースター、エコバックなどにアップサイクルできるキットなども販売されている。ただ雑巾くらいなら誰でもできるが、本格的なリメイクは時間が必要。モノづくりが好きな人に限定されるかもしれない。

 上述の選択肢の中で、私にとって都合のいいのは、プランDのリサイクルボックスだった。実際「H&M」に行き、キレイな服が並ぶところにいらなくなった服を持参した自分はなんだか滑稽で少し恥ずかしかったが、店員さんに声をかけると、いつものことのように対応してくれたのでホッとした。「500円のクーポンをアプリで~」と教えてもらったが、めんどくさくてクーポンはもらわなかった。どうやら他にも持ってくる方が多いみたいで、山のように服が積まれていた。確かに簡単だった。

 今は、大きな企業に任せよう。

 と、預けた服がどのくらい循環されるのか気になりながら渋谷の街を後にした。もっと自分に合ったプランを見つけたい。衣類の手放し方についてもデザインしたいし、一眼でわかるプラン表があったらいいなと日々考えている。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

盛り上がる”スピリチュアル消費“を分析 「心に寄り添ってほしい」ニーズに向き合う

「WWDJAPAN」10月25日号は、“スピリチュアル消費”特集です。ここ1〜2年、財布の開運プロモーションや星座と連動したコスメやジュエリーの打ち出しがますます目立つようになっています。それらに取り組むファッション&ビューティ企業と、その背景にある生活者の心理を取材しました。 スピリチュアルと聞くとやや怪しさがありますが、取材を通して見えてきたのは「心に寄り添ってほしい」という女性たちの普遍的な…

詳細/購入はこちら