
今やエンターテインメント業界をも巻き込んだ“一大カルチャーイベント”となった、ファッション・ウイーク。最近はコレクション自体にフォーカスするべきではないかという気運もあり、ゲストとして来場するセレブリティーに対する熱狂ぶりはやや落ち着いてきたものの、イベントを華やかに盛り上げ、さらなる熱気を生み出す彼らのパワーは健在だ。ここでは、2026年春夏シーズンのパリおよびミラノ・ファッション・ウイークを中心に、多額のメディアインパクトバリュー(メディア掲載やSNS上での投稿などをアルゴリズムで測定しマーケティング価値を割り当てたもの。以下、MIV)を創出したセレブやブランドについてまとめた。(この記事は「WWDJAPAN」2025年11月10日号からの抜粋で、無料会員登録で最後まで読めます。会員でない方は下の「0円」のボタンを押してください)
データテクノロジー企業ローンチメトリックス(LAUNCHMETRICS)の調査によれば、2026年春夏シーズンのファッション・ウイークで最も多額のMIVを創出したのは、多くのスターブランドがコレクションを発表するパリの12億ドル(約1836億円)相当(以下、全て相当額)だった。これは今年のカンヌ国際映画祭に匹敵する数字だという。2位はやはり人気ブランドが多く参加するミラノの5億7010万ドル(約872億円)で、シーズンの幕開けを飾ったニューヨークは4億820万ドル(約624億円)、ロンドンは1億6380万ドル(約250億円)だった。
なお、25-26年秋冬シーズンと比べると、パリのMIVは65.1%増。これは「シャネル(CHANEL)」「バレンシアガ(BALENCIAGA)」「ロエベ(LOEWE)」などのメジャーブランドが新たなデザイナーによるデビューコレクションを披露し、大きな注目を集めたことも関係しているだろう。また、やはり新たなデザイナーによる初コレクションを発表した「グッチ(GUCCI)」「ヴェルサーチェ(VERSACE)」「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」「ジル サンダー(JIL SANDER)」が参加しているミラノも、同50.5%増だった。ニューヨークは同124.7%増と2倍以上の伸長率だったが、これはBTSのジョングク(JUNG KOOK)が初めてファッション・ウイークに来場したことが大きく寄与している。ロンドンも同133.7%増と、やはり2倍以上の成長となった。
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