スイス発のスポーツブランド「オン(ON)」の日本法人であるオン・ジャパンは、9月12日に開業する東京・銀座の旗艦店「オン フラッグシップストア トーキョー ギンザ」を公開した。地下1階〜地上2階の3フロアで、総面積は約1000平方メートル。日本はもちろん、アジア太平洋地域における重要拠点で、「単にモノを売る店という以上の存在にする。この店はブランドが次の成長に進むための碇(いかり)であり、変化を起こすための触媒であり、直営戦略を推進する燃料だ」と、オン・ジャパン代表のTJローリック コマーシャルディレクター(日本および韓国)は話す。
開業にあたって来日したオンのレベッカ・カイ APACゼネラルマネージャーは、「過去3四半期にわたって、アジア太平洋地域の売り上げは3ケタの成長が続いている。(アジアの成長をドライバーに)世界で最もプレミアムなスポーツブランドになる」とコメント。言葉通り、2024年10〜12月のアジア太平洋地域の売上高は前年同期比117.5%増、25年1〜3月が同130.1%増、4〜6月が同101.3%増で進捗。他地域(米州、欧州&中東&アフリカ)に対してもアジア太平洋地域の伸びは圧倒的な数字だ。
3年間で世界で直営54店に拡大
アジア太平洋地域の中でも、日本は「オン」が初めて進出したマーケット。22年4月には原宿のキャットストリートに直営店を出店していた。「原宿店の人気は連日すさまじい」とローリック ディレクターは話し、銀座店は原宿に続く国内2店舗目の直営店になる。22年時点で原宿を含め世界で数店だった直営店は、「この3年間で世界で54にまで増えた」。
銀座の新店は並木通り沿いで、以前は「コムサステージ銀座店」だった場所。規模としては、仏パリのシャンゼリゼの旗艦店に次ぐ規模という。近隣には「カルティエ(CARTIER)」「ジル サンダー(JIL SANDER)」「マックスマーラ(MAX MARA)」なども店を構える。
毎週水曜にグループラン開催
地上1階はランニング&アウトドアフロアで、“マジックウォール”と呼ぶ壁に、“クラウド”や“クラウドモンスター”“クラウドサーファー”など人気シューズを陳列。シングレットやショーツなどのランニング用アパレル、ロボットアームからフィラメントを噴出してアッパーを生産する最新鋭のレーシングシューズ“クラウドブームストライク LS”(4万4000円)もそろえる。
2階は、トレーニングやテニス、ライフスタイル、キッズカテゴリーの売り場。人気ミュージシャンのゼンデイヤやFKAツイッグスとのコラボレーションコレクションもラインアップし、昨年から力を入れているバッグ類もそろう。
地下1階はコミュニティースペースとして、ヨガセッションなど各種会員向けイベントを計画している。原宿の店舗と同じく、毎週水曜の晩にはグループランを実施予定。貸し出しシューズ、荷物用ロッカーもそろえる(シャワーはなし)。
「オン」は9月13〜21日には、原宿でポップアップイベントの「オンラボ トーキョー」も開催する。同期間に国立競技場で行われる世界陸上に合わせたもので、“クラウドブームストライク LS”を生産するロボットアームなどを展示する。