皆さん、34年ぶりに東京で開催中の世界陸上(9月13〜21日)、楽しんでいますか?毎夜テレビで観戦しているという人も多いのでは。私もその一人ですが、「国立競技場に連日こんなにも多くの人が詰めかけているのか!」と驚いています。当編集部内でも、「2万円のチケットを買って観に行った」「地元の友達が観戦で東京に来ていた」といった声が出ています。大会初日に私も競技場に行ってみましたが、周辺や隣の都立明治公園は家族連れを中心に大にぎわい。競技場に入らずとも楽しめて、まるでフェスのようでした。
ご一緒した他紙の編集者さんも、「スポーツ分野担当の俺たちの周りだけが盛り上がっているのではなく、世の中全体が盛り上がっているんだな!」と驚かれていました。私たちは今、東京五輪で感じるはずだった分も含めて、スポーツの魅力やアスリートたちの躍動を楽しんでいるのかも。スポーツやアスリートは、この分断の時代にあって、老若男女の気持ちを一つにできる本当に貴重な存在だと改めて感じます。野球の大谷翔平選手が並み居る芸能人を差し置いてCM好感度1位なのも、納得です。
さて、そのように(私の想像以上に)盛り上がっている世界陸上ですが、有力選手や関係者が東京に集まるこのタイミングに合わせ、スポーツメーカー各社が競うようにブランド体験スペースを設けています。競技場の中だけでなく、競技場の外にも負けられない戦いがあるんですね。五輪をはじめとした世界的スポーツの祭典では、毎回このように各社がスペースを設けてマーケティングを行うものだそうです。何軒か取材してきたので、ご紹介します!
※一般客にも開放しているブランドもありますが、選手や関係者向けで予約制というケースも多いので、ご注意ください。
ASICS
アクセス抜群!
開催国のプライド
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まずは大会主催者である世界陸連のオフィシャルパートナー、「アシックス(ASICS)」。「アシックスハウス」と呼ぶ施設をオープンしていますが、場所は国立競技場のすぐ横で、選手にとってアクセス性はぶっちぎりナンバーワン。製品展示や書道体験、かき氷が目玉のカフェ、写真シール機などのコンテンツの中で、個人的に注目したのはVR体験です。ヘッドセットをつければ、レース直前の選手たちの息吹を至近距離で感じたり、フランス高地にある合宿地の風景を楽しんだりできます。オフィシャルパートナーとして、競技場脇にはスーパーシューズ“メタスピード”のテクノロジーを紹介する一般のお客さま向けブースも出展しています。
NEW BALANCE
おしゃれにおもてなし
“スポーツとカルチャーの交差点”
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続いて「ニューバランス(NEW BALANCE)」は、代々木公園に今春オープンしたランニングコンセプトストア「ニューバランス ラン ハブ」が入る建物の複数フロアでおしゃれにおもてなし中。1階のカフェでは選手や関係者においしいごはんを終日提供。ネイルアートサービスも無料で行っています。ステキなネイルが目立つ選手は多いので、これはきっとうれしいはず!座禅や書道、茶道体験も企画しています。2階の店舗隣のギャラリースペースでは、デザインユニット・グーチョキパーによるスポーツがモチーフのアートを展示し、ブランドが掲げる“スポーツとカルチャーの交差点”を体現。!2階の店舗やギャラリーはもちろん一般の方も入場可能です。
BROOKS
原宿と浜町の2拠点体制
ランニングイベントも実施
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“投資の神様”、ウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイ傘下の米ランニングシューズ「ブルックス(BROOKS)」は、一般のお客さまに向け、原宿のポップアップスペース「ハイペリオン ハウス トウキョウ」と、日本橋浜町のサウナもあるランニングステーション「ととけん」の2段構えでイベントを行っています。原宿ではブランドヒストリーの展示やシューズの試し履き、アスリートによるポッドキャストのライブ収録などを実施。「ととけん」ではランニングイベントも行っています。
ON
注力ぶりはナンバーワン!?
銀座に大型店も開業
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最後はスイス発の「オン(ON)」。大会の開幕前日に銀座に旗艦店もオープンし、期間中は原宿にブランド体験スペースを開設。マーケティングへの注力度合いは、数あるブランドの中でも1位、2位を争うレベルと感じます。原宿のスペースは選手や関係者限定のコーナーもありつつ、一般のお客さまにも開放。詳しくは以下の記事をお読みください。