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「ドルチェ&ガッバーナ」デザイナーが中国を侮辱したとして上海のショー中止 ハッキングと主張

 「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」のステファノ・ガッバーナ(Stefano Gabbana)=デザイナーのインスタグラムのアカウントから中国を侮辱する内容のメッセージが送信されたことを受け、同ブランドが上海で11月21日21時(現地時間)に開催予定だったファッションショーが、開催数時間前にキャンセルされた。

 ファッション界のコピー品糾弾からゴシップまでカバーするアカウント「ダイエット プラダ(Diet PRADA)」がインスタグラムに投稿したスクリーンショットによれば、ステファノ=デザイナーの認証済みアカウントが、「これから世界的なインタビューを受ける時は、必ず中国はクソだと言うことにするよ」や「無知で汚く、臭う中国マフィア」といった中国を侮辱する内容のメッセージを送信していることが確認できる。

 ショーがキャンセルされる数時間前から、ショーに招待された中国のVIPたちが不参加を表明していた。女優のチャン・ツィイー(章子怡、Zhang Ziyi)は自身のウェイボー(微博、Weibo)でショーに参加しないことを表明した他、「本日から、チャンと彼女のチームは『ドルチェ&ガッバーナ』の商品を購入または使用しない」と投稿している。その他、シンガーのワン・ジュンカイ(王俊凱、Wang Junkai)、俳優のチェン・クン(陳坤、Chen Kun)、女優のリー・ビンビン(李冰冰、Li Bingbing)、ガールズバンドグループのRocket Girls 101、女優のディリラバ(迪麗熱巴、Dilraba)らも不参加を表明した。

 また、モデルエージェンシーの中国ベントレイ モデリング(China Bentley Modelling)も、「ドルチェ&ガッバーナ」のショーを歩く予定だった24人の専属モデルが参加を拒否したと発表。俳優のホアン・シャオミン(黄暁明、Huang Xiaoming)も自身のウェイボーで「母国が最優先」とコメントしている。ウェイボーでは多くのユーザーがこの議論に参加し、トップ検索ワードに「ドルチェ&ガッバーナ」が浮上している。

 しかし、「ドルチェ&ガッバーナ」はブランドのインスタグラムに、ステファノ=デザイナーと同ブランドのアカウントがハッキングされていたと声明を投稿。同ブランドは「われわれのインスタグラムのアカウントは、ステファノ・ガッバーナのアカウントと共にハッキングされています。法律事務所が緊急調査中です。今回の不正な投稿で、精神的苦痛を感じた方々に謝罪いたします。中国と中国の人々には敬意しかありません」とコメント。また、ステファノ=デザイナーも同様に「私は中国も中国の文化も愛している。このような事態になり申し訳ありません」とコメントしている。

 そもそも今回の騒動の発端となったのは、「ドルチェ&ガッバーナ」が「箸で食べる」と題した3つのビデオをSNSに3日前に投稿したことだった。ビデオは、ピザやカンノーロ、スパゲッティを食べる方法をアジア人モデルに北京語で指南するという内容で、特にカンノーロを箸で食べようとする女性モデルに対し、男性のナレーションが「それはあなたには大きすぎないか?」と聞いていることで、人種差別的であるだけでなく、セクシュアルハラスメントだと批判を受けることとなった。さらに、撮影場所が老朽化した市場だったことも「中国の古いイメージを強調しているのでは」と、多くの中国人ユーザーが疑問を呈した。

 このビデオは「ドルチェ&ガッバーナ」のツイッター、フェイスブック、インスタグラムにはまだ残っているが、ウェイボーのアカウントからは削除されている。しかし、ビデオのスクリーンショットはユーザーによってウェイボー上で広くシェアされている。

 ステファノ=デザイナーのアカウントから送信されたメッセージは、このビデオに関するユーザーの質問に対する回答だった。メッセージによれば、ステファノ=デザイナーはこのビデオを支持していたが、中国のローカルチームが彼の許可を得ないままウェイボーから削除したとされている。

 「ドルチェ&ガッバーナ」は以前も中国でのキャンペーンで炎上したことがある。世界各国に焦点を当てたマーケティングキャンペーン「#DGLovesChina」の一環で、同ブランドはアジアの他の都市では現代の街並みで撮影していたのに対し、北京では古い街並みで撮影を行なっていたことを受けて、中国のSNSで物議を醸した。このキャンペーンの投稿もブランドのウェイボーアカウントから削除されている。

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