毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2025年7月14日号からの抜粋です)
小田島:普段の取材で、経営幹部やデザイナー、販売員などはよくお会いしますが、中間管理職の方たちとはあまり接点がありません。彼らのマネジメント手法に光を当てたら面白いのではと思い、「令和のプレイングマネジャー特集」を企画しました。上からは結果を求められ、下からは突き上げられる中間管理職は、今や罰ゲームだなんて言われることもありますよね。
沼:中間管理職は組織の中で大事なポジションなのにあまり前に出てこないし、大変だというマイナスイメージも強い。だからこそ、実際その立場にある人たちがどう働いているのか知りたいと、私も思いました。
視野の広さがモノを言う
小田島:取材を通して見えたのは、デキるマネジャーはゴール設定がうまいということ。上司から降りてくる数字やKPIをそのまま伝えても、部下の気持ちは盛り上がりません。上からの目標をどう解釈し、達成過程を含めいいゴールをどう設定するか。そこに力量が表れるのだなと。視野の広さやクリエイティビティーなどがモノを言うのが、今の時代の中間管理職なんだと感じました。もちろん、令和ならではのコミュ力や寄り添い力も大切です。
沼:私が取材した中で一番グッときたのは、「ウィゴー(WEGO)」の登美幸PR制作チーム マネージャー。すごく楽しそうに働いていて、そういう上司は部下から見てもすてき。あっけらかんとしていて、部下に気を遣わせない、接しやすさを感じました。最近、良いアティチュードとして話題になることが多い“ギャルマインド”にも通じるのかも。
小田島:確かに。皆さん安定感があり、壁がなくて接し方がフラットでしたよね。部下の年齢が上か下かもあまり意識していなさそうでした。
沼:11人の皆さんが「(マネジャーを)やってよかった」と共通しておっしゃっているのも印象的でした。実際にその立場になったらどんな世界が見えるんだろうって、私も好奇心が湧きました。チャンスがあれば私もマネジャーをやってみたいです!