ファッション
連載 エディターズレター:FROM OUR INDUSTRY 第161回

LVMHやケリングとは、別の進化を遂げるルックスオティカ

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常々、「ファッションはビューティから学ぶことができる」し、「ビューティもファッションから学ぶことができる」と思っております。今日は、「ビューティは、ファッションの1領域と位置付けられたアイウエアからも学ぶことができるのではないか?」という話です。

こちらのコラムの通り、今ファッションブランドは新エントリーアイテムとして、アイウエアの開発に注力しています。そんな文脈で先頭をひた走るのは、「グッチ(GUCCI)」を主力に「サンローラン(SAINT LAURENT)」や「バレンシアガ(BALENCIAGA)」など傘下にあるブランドのみならず、「カルティエ(CARTIER)」や「クロエ(CHLOE)」などリシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT)が擁するメゾンのアイウエアも手掛けるケリング アイウエア(KERING EYEWEAR)。そして、ケリング アイウエアのLVMHバージョンとも言えるティリオス(THELIOS)です。両社は、アイウエアもスタイルの一部と位置付け、「グッチ」などのブランドではアイウエアがランウエイショーに登場する頻度が増加しています。

メガブランドが、ランウエイショーを通じて魅力を発信する効果は、絶大です。振り返れば、こうしたブランドは、まずバッグの専業、ついでシューズの専業ブランドにとって大きな脅威となり、凌駕する存在となりました。そう考えると、いつか「グッチ」や「セリーヌ(CELINE)」などのアイウエアが、「レイバン(RAY-BAN)」などに迫ることもあるのでしょうか?え?技術力が違うって?いやいや、ティリオスやケリング アイウエアは、実は密かにアイウエア専業ブランドを買収したり、株式の一部を取得したりで、製造技術を向上させたり、アイウエア業界独自の流通経路を開拓したりもしています。一部関係者からは、「『レイバン』については、拡大路線が踊り場を迎えている」との声が聞こえるようになりました。バッグやシューズの世界でも起こった、メガブランドによる専業ブランドの凌駕、そして駆逐の始まりなのか?と注目しています。

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