PROFILE: 藤井みづ穂/社長

クオリティファーストは、シートマスクを中心に高品質・高実感のスキンケア製品を扱う。自宅でレーザー美容発想※1の「ダーマレーザー(DERMA LASER)」のヒットを機に、2021年から4年間で売り上げは約5倍に成長。24年11月にはファンドの参画を受け、第二創業期に突入した。25年4月に社長に就任した藤井みづ穂氏に今後の成長戦略を聞いた。
次の成長に向けた「ギア・アップ」戦略
WWD:昨年4月の社長就任時、クオリティファーストの率直な印象は?
藤井みづ穂社長(以下、藤井):たった6人という少人数体制で、明文化された組織戦略がない中、ここまでの売り上げ規模を築き上げてきた点には驚かされた。今後さらなる発展を目指すには、これまでの強みを再現性のある形で組織全体に広げていく必要がある。その役割こそが、自分に求められているものだと感じた。
WWD:2025年を振り返ると?
藤井:次の成長に向けた地ならしの一年だった。直近数年で売り上げは急拡大したが、市場環境や競争は常に変化しており、これまでの成功体験だけでは持続的な成長は描けない。そこで今期(26年7月期)は「ギア・アップ」をスローガンに掲げ、強みを継承しながら、成長のスピードを一段階引き上げる取り組みを進めている。
WWD:具体的な内容は?
藤井:製品開発からマーケティング、海外事業まで、組織全体をふかんして見直した。人材採用を加速し、戦略を実行できる組織体制を整備。「ダーマレーザー」のヒットを起点に、製品作りを含めた戦略を再設計し、経営基盤の強化に注力してきた。
WWD:実際にどんな成果が得られたのか?
藤井:「ダーマレーザー」を中心に引き続き高い成長率を維持しており、特に毛穴ケアの“スーパーVC100マスク”が売り上げをけん引している。シリーズ最高峰の“スーパーブラックマスク”も高単価ながら堅調だ。訪日客需要を背景に海外ユーザーの評価も高い。男性顧客への普及など裾野を広げ、新規客の獲得につながっている。
WWD:見えてきた課題は?
藤井:効果実感が強い一方で、それを次につなげる仕組みが十分ではなかった。そこで店頭でのクーポン施策やECの導線設計を見直し、よりリピートしやすい環境作りを強化している。
WWD:中心顧客層は?
藤井:20〜30代だ。新規客獲得のため、昨年9月には10代向けの新ブランド「ビーミー バイ ダーマレーザー(BEME BY DERMA LASER)」を立ち上げ、ドン・キホーテ限定で展開している。インフルエンサーのとうあさんをアンバサダーに起用し、パッケージデザインも全面監修してもらった。
WWD:24年11月に投資会社アドバンテッジパートナーズの傘下となった。
藤井:単なる資金調達ではなく、さらに事業のステージを上げるための意思表明だ。これまで職人的に積み上げてきた強みを、より再現性のあるビジネスに昇華させていく。
WWD:投資の重点領域は?
藤井:最も重視するのは製品開発だ。品質と効果実感、高濃度でありながら低刺激という指針はぶらさず、より継続使用したくなる設計へと磨き込んでいる。第二にECとCRMの強化。これまでオフライン偏重だった分、オンラインにはまだ伸び代がある。販売構造を見直し、LTV向上を意識した仕組み作りなどを進めている。そして第三に海外事業。訪日客需要を起点に、アジア市場での売り上げ創出を目指している。
WWD:シートマスク市場で韓国ブランドが存在感を増す中で、競争にどう向き合っているのか?
藤井:韓国ブランドは成分トレンドの捉え方や訴求、SNS活用が巧みで、また国としての後押しもある。ただ当社の強みは、「国産で、高濃度でありながら低刺激、手に取りやすい価格、そして一度使えば実感できる効果」と明確だ。この品質×実感という軸をぶらさなければ十分に戦える。マーケティングやPRは、ようやく攻められる体制が整ってきたので、今年は情報発信も一段階引き上げていく。
WWD:26年に注力することは?
藤井:3年で事業規模を2倍にするのが目標だ。「ダーマレーザー」と「ザ・ダーマ(THE DERMA)」の2ブランドを軸にスキンケアラインを拡充し、ECと海外展開を本格始動させる。現在は中国や香港、台湾などのアジアを中心にアメリカやカナダでも展開しており、3年以内に売上高の海外比率10%以上を目指す。
WWD:第二創業期における成長の鍵とは?
藤井:「選ばれ続けること」だ。市場には常に新しい製品が登場し、ユーザーの選択肢も広がっている。だからこそ、品質と実感という揺るがない強みを核に、ブランドとしてどう寄り添い続けられるかが重要になる。売り上げの拡大とブランド価値の向上の両立を実現することが使命だ。今年も肌悩みに真摯に向き合いながら、新たな価値を提供する製品を継続的に投入していく。
個人的に今注目している人
企業のビジョンを単なる理念にとどめず、カルチャーとして社内に根付かせながら推進する姿勢はまさに当社が目指している取り組みとマッチしており、強く共感している。消費者目線で全てを語る姿勢も魅力的だ。また単純に売買するだけでなく、自分にとって役割を終えたものでも誰かにとっては必要なものになる、というエモーショナルな伝え方こそが同社の強みだと感じる。当社は機能をうたっているものの、最終的には肌で実感できる価値で、より消費者と近い関係を築いていきたい。
「品質第一」というブランドコンセプトの下で2012年に創業。シートマスクを主軸に高濃度※3・低刺激・高実感※3のスキンケア製品を展開する。自宅でレーザー美容発想※1の「ダーマレーザー」のヒットで急成長し、小容量・個包装マスクで国内トップシェアを獲得。24年11月以降、投資ファンドの傘下となり第二創業期へ突入した。「ダーマレーザー」と、毎日使える究極の大容量デイリーケアシートマスク「ザ・ダーマ」を両輪に、ECや海外展開、基礎化粧品の強化を進め、選ばれ続けるブランドを目指す
※1 医療機器、医療行為を表すものではありません
※2 年齢に応じたお手入れのこと
※3 クオリティファーストとして
クオリティファースト
0120-963-190