航空業界からビューティ業界へ転身し、顧客に寄り添う接客で頭角を表しているのが伊達あかり「コスメキッチン(COSME KITCHEN)」代官山店副店長だ。入社から1年半で副店長に昇格。自身を「八方美人な性格」と分析し、顧客に合わせて笑い方や声のトーンを変え、徹底した顧客視点での接客で多くの人を魅了している。(この記事は「WWDJAPAN」2022年11月7日号販売員特集からの抜粋に加筆しています)。
「私自身、『コスメキッチン』が大好きで今もファンであり続けています。誰かを思う気持ちや地球を愛する気持ちなど、愛を軸に成り立っていて気持ちが豊かになる場所なんです」と伊達あかり副店長は「コスメキッチン」の魅力を語る。航空業界で勤務する中、不規則な生活と、さまざまな国の人と接することで、体力的、精神的にも疲労困憊の日々を過ごしていた。その中で客として通っていたビープル南海なんば店は癒やしの場だったという。次第に自分も多くの人を癒やせる場で勤務したいという気持ちになり、転職を決意。コロナ禍の2020年9月に生活の拠点を関西から東京に移し、「コスメキッチン」の本店である代官山店に配属された。
自身が辛いときに会いに来てくれた顧客に涙
接客という意味ではグランドスタッフの経験を生かせたが、接客の種類が違ったという。「グランドスタッフもお客さまに寄り添いますが、ある程度の壁を作る必要がありました。例えばパスポートを確認し自分と誕生日が同じだったとしても、それを伝えることはできません。今はお客さまとの対話の中で盛り上がることができます」。顧客に寄り添うことは前職から大切にしていることだ。「お客さまのバックボーンを読み取り、何が必要かを察知して提案しています。友達みたいな存在になりたいんです。それには自分がオープンになることが大切です」。言葉使いや声のトーン、笑い方も人によって変えている。「お客さまが声を出して笑うタイプだと自分も声を出して笑う。そうでない人は声のトーンを落として落ち着いた雰囲気にします。昔から八方美人といわれている性格が接客業に向いているのかも(笑)」。
忘れられない顧客とのつながりがある。「初めて会ったときからいろいろな話ができ、家族も紹介してくれるような関係性になったお客さまが『苦しくてつらいから会いにきた』と来店してくれたんです。つらいときに思い出してくれたのは、安心感や愛を伝えられたんだと泣くほどうれしかったです。私自も身もその人に救われました。そのときは商品を紹介せずに今持っているものを大切に使ってくださいと伝えました」。
今できること、やりたいことを形に
入社からわずか1年半で副店長に昇格した。「本店の副店長というプレッシャーはありましたが純粋にうれしかったです。ここまでやってこれたので大丈夫だと自分をふるい立たせました。歴代のスタッフに恩返しをしたいという気持ちが強かったので、前向きな気持ちです」。接客力を向上させるために、ナチュラル・オーガニック関連の書籍やニュースを常にチェックする。交流関係も広く持ち、色々な考え方をメモするなどして吸収する。お風呂の中でインプットしたことをアウトプットするロールプレイングして実際の接客に生かすことは入社以来変わらず続けている。
会社が目指す動物も地球もオーガニックでハッピーにすることに情熱を持って貢献したいという。「会社のベクトルに乗りながら自分に適していることを模索中ですが、今できること、やりたいことを形にしていけたら」と人を包み込むような笑顔で接客を続ける。
【EDITOR’S VIEW】
2004年にコスメキッチン1号店としてオープンした代官山店。現在はアルバイトを含め9人のスタッフが勤務する。伊達副店長はスタッフ育成にも携わる。優秀な販売スタッフは経験年数を問わず昇格させ、エリアマネージャーや本社勤務など活躍の場を広げる社風から、優秀な伊達副店長の今後にも期待だ。