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片寄涼太がオフショット写真付きで独占寄稿 「ロエベ」秋冬メンズレポート&パリの食事&買い物日記

 片寄涼太はこのほど、自身にとって3回目となるパリに赴き、「ロエベ(LOEWE)」の2020-21年秋冬メンズ・コレクションを鑑賞した。そこで「WWD JAPAN.com」は、片寄にコレクションレポートを依頼。オフショットの写真付きで、彼の「ロエベ」レポートとパリ日記を独占公開する。

 自分にとって3年半ぶりのパリ・メンズ・ファッション・ウイークで、「ロエベ」のショーには初めてご招待頂きました。自分なりの目線でのパリレポートを「WWD JAPAN.com」独占で掲載して頂きます。

 「ロエベ」ショーの前日には、メゾンのパリ旗艦店にお邪魔させて頂きました。店のオブジェは楽しく温かくて、スタッフはスペインならではの明るさ。居心地が良く、思わずたくさんお買い物してしまいました。買ったのは、ブラウンの一枚皮のロングコート。今回のパリの思い出にもなる一生物のアイテムで、パリから帰る日に早速着ちゃってました。

 当日、新しいコレクションをパリで、しかも目の前で見ることができるなんて、やっぱりとってもワクワクします。会場に向かう車からニヤニヤが止まりません。会場は例年同様、パリのユネスコ本部。ファッションだけでなくアートやカルチャー、ライフスタイルを重んじる「ロエベ」だからこその会場選びです。会場内のランウエイは木造の黒い橋のようなデザイン。シンプルですが、だからこそ新たなコレクションのルックや細かなディテールまでが明確に見える工夫のように感じました。

 "Pretty Boy"をBGMに明るい世界観で始まったショーは、まるで太陽が思いっきり満ちたようなパワフルなエネルギーに溢れた雰囲気。まさに今回のパリの天気のような「ロエベ」2020-21年秋冬メンズ・コレクションがスタートしました。フェミニンの雰囲気も強めな今回のコレクションで印象的だったのは、女性のドレスっぽく見える、とても煌びやかなエプロンを身に纏ったルック。また象をモチーフにした「ロエベ」の代表的なバッグは、キラキラにデコレーションされていてすごく素敵でした。

 個人的に「これは気になる!」と思ったアイテムは、ハットとバケットの中間のような小さめの帽子。こちらもちょっとした装飾が幾何学的にあしらわれていてすごく可愛く、自分もワンポイントにかぶってみたいアイテムです。クリエティブディレクター、ジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)の「ロエベ」は素敵な色づかいが特徴。首元と袖に輝くストーンが装飾された鮮やかな黄色のニットは、ショーが終わっても頭のなかに強烈に印象に残るアイテムでした。

 素敵なショーはあっという間に終わり、ジョナサンとの対面。聞きたいこともイメージしていたのですが、彼の時間も限られるなかでの対面……。前日にある雑誌で「ロエベ」のファッションストーリーを撮影をしていたので、スタッフに無理をお願いして、撮影した写真を事前にもらっておきました。案の定、ジョナサンに挨拶するとすぐに記念写真の2ショットに。「なにかもっとコミュニケーションを……」と思い、「昨日、日本の雑誌のために撮影した写真を見てくれない?」とおもむろに自分の携帯を取り出し、写真を見せてみました。とても褒めてくれて、改めて記念撮影に応じてくれました。最初の記念撮影よりもグッと距離が縮まったような雰囲気で、自分のインスタグラムにもポストした、とてもお気に入りの写真になりました。「ロエベ」のショーで感じたのは、ブランドロゴを大々的に打ち出さないこと。あくまでジョナサンは自身のクリエーションに興味を集中させていて、仕事への取り組み方がすごくシンプルなんだなあと思いました。

 これを終わりにせず、この縁を大切にして関係性を深めていけたらと思います。彼が来日した際は、また別の形でお会いできたら嬉しいし、今後のファッションショーにも伺えたら嬉しいです。「ロエベ」はファッションだけでなく、アートのアワード「ロエベ ファンデーション クラフト プライズ」などにも取り組んでいます。自分もアートにとても興味があるので、今後はそんなフェーズでも関わりを深く持つことに意欲を燃やしたいと思います。

 寒い寒いと身構えていたパリは天候にも恵まれて、自分が滞在した約3日間ほぼ雨が降らず、毎日青空を見る事ができました。雨の予報だった日まで晴れてくれて、それは、まるでパリが歓迎してくれているかのよう。こんなことがあると、余計パリが好きになりますね。パリは今回が3度目。雰囲気や食事など、好きなものも沢山あります。基本ファッション以外では「食べること&飲むこと」が趣味。特にワインがとても好きなので、パリではワインを頂くのも楽しみでした。滞在中は運良くスタッフの方に予約していただき、「アレノ・パリ・オ・パヴィヨン・ルドワイヤン(Alleno Paris au Pavillon Ledoyen)」というミシュラン3つ星のフレンチのお店にも伺うことができました。前菜のトリュフに包まれたサラダから、メインのお肉まで、言葉に表せないほどの美味しさ。ペアリングしたワインも、泡のキメがすごく細かいキリッと冷えたシャンパンからお食事にきちんとマリアージュ。最後のエスプレッソまで全て完璧で、自分にとって最高のご褒美のようなディナーでした。

 パリの旅は自分のファッション感や美的感覚を養ってくれる時間で、自信に繋がる時間でもありました。パリにもまた来られたら嬉しいし、その時はさらに3つ星が似合う男性として帰ってこよう!!と心に決めました。

【片寄涼太が気になったルックは、コレだ!!】

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