ファッション
連載 エディターズレター:FROM OUR INDUSTRY 第201回

「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京」で学んだイミ消費

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皆さん、中目黒にある「スターバックス コーヒー」の大型店「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京(STARBUCKS RESERVE® ROASTERY TOKYO)」には、どのようなイメージをお持ちですか?観光名所?普通の「スターバックス(STARBUCKS)」とは一味違うスペシャルメニュー?それとも、コーヒーについて学べる場所?いずれも正解ですが、このお店は焙煎所内設型店舗であり、実際に焙煎風景やその香りを楽しむことができる空間です。

ここで焙煎したコーヒーは、もちろん店内で楽しむこともできますが、中でも「TOKYO ロースト」は全国に発送され、各地の「スターバックス」で豆を買ったり、この豆を使ったドリップコーヒーが楽しめたりします。実際、「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京」で焙煎から袋詰めの風景までを眺めていると、“ザ・業務用”という大きさのシルバーの袋の箱詰め作業を見ることができます。この袋が、全国の「スターバックス」に届くというワケです。

「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京」と全国の「スターバックス」を関連づけること、つまり“「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京」のためだけの「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京」”にしないことは、スターバックス コーヒー ジャパンの水口貴文前CEOの強いこだわりだったと聞いています。水口前CEOはスターバックスに転職する前、「ロエベ(LOEWE)」ジャパンのCEOでいらっしゃいました。ジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)を「ロエベ」に迎える体制を整えた後、飲食の世界に飛び込んだ方です。水口前CEOのこだわり、素敵じゃないですか?その店だけで盛り上がるのではなく、ここで焙煎した豆が全国の店舗網に届く仕組みは、水口前CEOや「スターバックス」の哲学や思い、今っぽく言えばアティチュードを表現しているように感じられます。一方、ここで焙煎風景を見た人はその後、各地の「スターバックス」で「TOKYO ロースト」を目にした時、特別な思いを抱くことでしょう。

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