「ルメール(LEMAIRE)」は、2026年春夏コレクションをパリで現地時間6月25日に発表した。着用者を主体にして、パーソナルを映し出す服づくりを探究する同ブランド。ショーの来場者が彼らの美学を体現するかのように、ツイストされたシャツや“カーブパンツ”、落ち感が特徴的なロングコートといったシグネチャーピースをまとった類似するスタイリングでも、そこに個々の内面がにじみ出て、まるで異なるアイテムかのように見えたのが印象的だ。やや黄みがかかったアイボリーや淡いミントグリーンといった繊細なニュアンスカラーに、目が覚めるようなスカーレットレッドを差し込んだり、“強さ”を強調する昨今のコレクションで多く見られる漆黒など、「ルメール」らしいカラーパレットがショー会場周辺を彩った。