有力店のバイヤーに、2025-26年秋冬シーズンの印象に残ったブランドや気になるムードなどを聞いた。デザイナー交代が相次いだ過渡期ということもあり、明確なトレンドキーワードを見出すのが難しいというのが共通の見解。海外ラグジュアリーがパワーゲームで迷走する一方で、東京ブランドの評価が高まっている。(この記事は「WWDJAPAN」2025年4月21日号からの抜粋です)
※各店の買い付け商品は、写真の洋服と異なる場合があります。
ISETAN SHINJUKU
混沌とした業界に
マグマのような怒りが表出
東京ブランドの強さも光る
橋本航平/伊勢丹新宿店 本館3階 「リ・スタイル」バイヤー
今シーズンのパリは、ロサンゼルスの山火事やヨーロッパの不安定な経済状況など、各国さまざまな事情が相まって参加バイヤーが従来よりも少なく、盛り上がりに欠ける印象を受けた。また、ビッグメゾンのクリエイティブ・ディレクターの交代劇に業界全体が翻弄されていると感じる。新しさを生み出し続けることは業界の宿命だと思うが、デザイナーをタレント的に扱うことでしか変化を生み出せない現状に危機感を覚える。踏まえ、クリエイティブでインディペンデントなブランドにより焦点が当たるようになってほしいと心から感じたシーズンだった。
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