
今やエンターテインメント業界をも巻き込んだ“一大カルチャーイベント”となった、ファッション・ウイーク。ここ数年続いていた、ゲストとして来場するセレブリティーに対する熱狂ぶりはやや落ち着いてきたとはいえ、イベントを華やかに盛り上げ、さらなる熱気を生み出す彼らのパワーは健在だ。ここでは、2025-26年秋冬シーズンのパリおよびミラノ・ファッション・ウイークを中心に、多額のメディアインパクトバリュー(メディア掲載やSNS上での投稿などをアルゴリズムで測定しマーケティング価値を割り当てたもの。以下、MIV)を創出したセレブやブランドについてまとめた。(この記事は「WWDJAPAN」2025年4月21日号からの抜粋です)
データテクノロジー企業ローンチメトリックス(LAUNCHMETRICS)の調査によれば、2025-26年秋冬シーズンのファッション・ウイークで最も多額のMIVを創出したのは、多くのスターブランドがコレクションを発表するパリの7億2700万ドル(約1061億円)相当(以下、全て相当額)だった。2位はやはり人気ブランドが多く参加するミラノの3億7890万ドル(約553億円)で、シーズンの幕開けを飾ったニューヨークは1億8170万ドル(約265億円)、ロンドンは7010万ドル(約102億円)だった。
なお、24-25年秋冬シーズンと比べると、パリのMIVは71%増と大幅伸長。これは「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」「トム フォード(TOM FORD)」「ジバンシィ(GIVENCHY)」の3ブランドが新たなデザイナーによるデビューコレクションを披露し、大きな注目を集めたことも関係しているだろう。また、ショーの3週間前にサバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)前クリエイティブ・ディレクターが退任した「グッチ(GUCCI)」や、創業100周年を迎えた「フェンディ(FENDI)」が参加したミラノも、同39%増だった。一方、ニューヨークは同0.1%増と横ばい、参加ブランドが減少しているロンドンは同10.2%減だった。
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