
生地の綻びや、汚れまで愛する。極上のテクスチャーで心を癒やす。フォーマルの様式すら逸脱し、“定番”を自分らしく着こなす……。今季のメンズコレから見えてきたのは、華美な装飾で圧倒するのではなく、個人のライフスタイルや精神性に深く寄り添う「私的なラグジュアリー」の探求だ。4つの象徴的なムードをひも解き、キーとなるアイテムや色柄、素材を分析する。(この記事は「WWDJAPAN」2026年3月2日号からの抜粋です)
MOOD 1:
NOSTALGIA & ATTACHMENT
時間の痕跡を愛でる“愛着”のレイヤード
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今季最も注目すべき「愛着」や「懐かしさ」の表現は、服の汚れや破れ、ほつれ、退色といった形で表れた。「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」や「プラダ(PRADA)」のほかにも、着古したウールコートの質感をピリング(毛玉)で表現した「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」や縮絨加工で表現した「カラー(KOLOR)」、ビンテージレザーのリアルな色むらを再現した「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」などが趣向を凝らした。クラシックなアーガイルやタータンチェック柄も頻出。「アミ パリス(AMI PARIS)」のように、カジュアルなキャップやルーズなデニムと合わせ、洗練されたスタイルへと落とし込みたい。
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