ビューティ
連載 ファッション業界人も知るべき今週のビューティ展望 第6回

ポップアップは「映え」から「文脈」へ

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ビューティ賢者が最新の業界ニュースを斬る

ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。
今週は、ポップアップの役割の話。
(この記事は「WWDJAPAN」2026年3月23日号からの抜粋です)

木津由美子/ビューティ・ジャーナリスト プロフィール

(きづ・ゆみこ)早稲田大学卒業後、外資系航空会社、化粧品会社のAD/PRを経て編集者に転身。「VOGUE」「marie claire」「Harper's BAZAAR」でビューティを専門に担当し、グローバルトレンドやウェルネス企画などを展開。2023年独立。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻修了、経営管理修士(MBA)。FASHIONSNAPにて香水連載を展開中

【賢者が選んだ注目ニュース】

今やすっかりマーケティング施策の定番となった「ポップアップ」。21世紀に入って爆発した背景には、明らかにインスタグラムの登場がある。それによりイベント空間そのものがメディアとなり、ブランドや新製品の存在を瞬時に拡散できるようになった。

特に化粧品業界の場合、製造を担うOEM/ODM企業の技術力の向上とECの拡充により参入障壁が大きく下がり、ファブレス企業が増加。つまり化粧品ブランドの立ち上げは誰にとっても容易なものとなった。実際、コロナ禍でライブ事業を停止せざるを得なかったエイベックスは“1タレント1ブランド戦略”でビューティを軸にしたD2C事業を強化していたし、その後もエイベックスに限らず多くのタレントやインフルエンサーによる化粧品ブランドが乱立。さらにOEMのサティス製薬は2025年、スキンケア化粧品ブランドを立ち上げたい個人のために企画から製造、販売、運営までを定額30万円で提供する「ウィズ ブランド プロジェクト」を始動。そんなD2Cコスメ戦国時代において、ポップアップは一歩抜きん出るための有効な装置となっている。

が、そう思ってポップアップを展開するブランドが増えるほど、話題性は薄まる。となるとポップアップ自体にいかにブランドとしての意味を持たせるかが重要になる。

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