ファッション

「ブルガリ」が時計で藤原ヒロシと初コラボ 「タグ・ホイヤー」との違いは?

 「ブルガリ(BVLGARI)」が、藤原ヒロシの「フラグメント デザイン(FRAGMENT DESIGN)」と時計で初コラボレーションする。「ブルガリ」のアイコンである“ブルガリ・ブルガリ”をベースに藤原がアレンジを加えたもので、11月に250本限定で発売する。価格は50万円。サンドブラスト加工を施したステンレススチール製ベゼルの上部に“BVLGARI”、下部に“FRGMT”の刻印が入り、ブラックラッカー仕上げのダイヤルには「フラグメント デザイン」のロゴをあしらった。10月5日にスタートした「ブルガリ」のLINE公式アカウントで予約を受け付けており、15日から公式オンラインショップでも予約を始める。藤原に、コラボにおけるこだわりやコレクションするビンテージ時計に対する考え方などを聞いた。

WWD:これまで「ゼニス(ZENITH)」や「タグ・ホイヤー(TAG HEUER)」といった時計ブランドとコラボレーションしてきた。

藤原ヒロシ(以下、藤原):「ゼニス」に関しては、英国のカスタム時計ブランド「バンフォード ウォッチ デパートメント(BAMFORD WATCH DEPARTMENT)」の求めに応じた形でカラーオーダーに近かった。本格的に時計でコラボしたのは、一昨年の「タグ・ホイヤー」だ。ヘリテージモデルを現代的に“復刻”した。

WWD:それを踏まえ、今回のコラボレーションでは何を心掛けた?

藤原:「ブルガリ」の持つ高級なイメージを“壊す”、というと言い過ぎかもしれないが“変える”ことを心掛けた。僕はコレクションしている時計のベルトをミルスペック(軍用調達規格)をクリアしたNATOベルトに変えることがよくあるのだが、今回発売するモデルにおいても提案した。それに対する「ブルガリ」の答えが、このオリジナルNATOベルトだった。軍モノとは違う「ブルガリ」らしさがあり、僕のアイデアに対するブルガリの素晴らしいアンサーだった。自分1人の力だけではなし得ないものが実現するのがコラボの魅力であり、今回の時計は理想的と言える。

WWD:時計と他のアイテム作りとの違いは?

藤原:ウエアに比べて時間がかかることだろうか。

WWD:最もこだわった点は?

藤原:「ブルガリ」的には世界最薄の機械式時計“オクト”でコラボしてほしいのかな?と思わないでもなかったが(笑)、 “ブルガリ・ブルガリ”でお願いした。バブル期にディスコのVIPルームにいた先輩たちが着けていたイメージで、それをストリート風に、というか僕らしくアレンジした。

WWD:ビンテージ時計好きとしても知られる。“ブルガリ・ブルガリ”は今から約50年前にデビューしており、広義の意味ではビンテージと言えなくもない。ビンテージ時計の魅力とは?

藤原:今、世の中にある=残っているアイテムを掘り下げると必ずビンテージにたどり着く。つまりはルーツであり、それゆえの必然性や強さがある。機械式時計には、時間と手間をかけて研究・開発された多くの機能が盛り込まれているが、一般人が実生活の中でそれらを使うことは決して多くはない。でも、それが時計ファンを引き付ける。“大いなる無駄”と呼んでもいいと思う。個人的にそれが好きだし、服でも“邪魔!”ってくらいにたくさんのファスナーが付いた服が気になるし、フリースの方が軽くて温かいのに革ジャンを選んでしまう(笑)。少し大げさに言えば、“無駄が文化を活性化させる”のだと思う。そして“文化は心を耕す”。

WWD:SLG(革小物)、時計に続く「ブルガリ」における次のプロジェクトは決定している?

藤原:現状何も決まっていないが、今回の“ブルガリ・ブルガリ”の出来にとても満足しているので、もう一度時計に挑戦してみたい。ケースをゴールドに変えてみてもいいし、逆に“オクト”をプラスチックのようなキッチュな素材に置き換えて、おもちゃっぽく提案してみるのも面白そう。その場合、もはや時計としての機能は要らないのかもしれない。あくまで“時計型のブレスレット”にしてしまうとか。そんな風に無駄を追求してみたい。

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