医療用漢方を主力とするツムラが9月1日、養命酒製造の全株式を68億円で取得しました。薬用養命酒は、漢方医学の考え方を基に14種類の生薬を配合した薬酒です。ツムラは、医療用漢方で培った強みと、養命酒製造が持つ「養生」の知見やブランドを掛け合わせ、一般用医薬品・ヘルスケア領域の成長につなげる考えです。今回の買収は、漢方や生薬をより身近な日常のケアとして届ける動きの一つといえます。
ただ、養生を掲げるだけで生活者との距離が縮まるわけではありません。体調を崩して病院へ行くほどではないものの、なんとなく眠れない、疲れが取れない、気持ちが落ち着かない。そんな曖昧な不調を生活者が自分ごととして捉えるには、まず自分の状態に目を向ける入り口が必要です。それは、医療や美容のカウンセリングだけとは限りません。
それら以外の接点を考えるうえで、参考になるのが占いコンテンツの支持のされ方です。東西の占術を基にしたコンテンツは途切れることなく生まれてきました。4月には、 占い師・細木数子の半生を題材にしたNetflixシリーズ「地獄に堕ちるわよ」 も配信され、話題を集めました。占いが支持され続けるのは、未来を言い当てるからだけではありません。言葉にしにくい不安や迷いを整理し、自分を捉え直すきっかけを与えてくれるからではないでしょうか。
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