PROFILE: 赤池敦史/マネージング・パートナー日本共同代表

日本のM&Aにおいてもプライベート・エクイティ・ファンド(PEファンド)が絡むようになったからこそ、事業会社にはそれぞれの特性を把握する必要がある。各PEファンドはいずれも事業会社のパートナーになることを目指しているが、そこに至るまでの思いから手法まではさまざまだ。そこで「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティ業界でも存在感を放つPEファンドにインタビュー。それぞれが手掛けた事業成長の具体例と共に紹介する。(この記事は「WWDJAPAN」2026年8月31日号からの抜粋です)
CVCキャピタル・パートナーズ
CVCキャピタル・パートナーズ(以下、CVC)は1985年設立の大手欧州系PEファンドで、欧米で約5兆円、アジア向けに約1兆円の投資資金を運用する。大型案件に強みを持ち、パートナーを重視する投資手法は、敵対的買収に代表されるような一方的な支配を前提とするファンドとは一線を画す。ブランド独自の文化的価値や歴史を尊重しつつ、非公開化や事業分離(カーブアウト)を通じた中長期的な成長を現場主義で支援する。
財閥や拠点網との協調投資でブランド育成
CVCの赤池敦史マネージング・パートナー日本共同代表は、「経営者や創業家、あるいは別の事業会社と共同投資し、相談しながら価値を作る」と語り、信頼関係に基づくガバナンスを強調する。
世界30拠点のグローバルなネットワークと、地域密着型のローカルチームの二層構造がその基盤だ。2002年開設の東京オフィスには現在十数人の日本人プロフェッショナルが在籍し、例えば多くのビューティ企業が目を向ける東アジアとグローバルサウスではシンガポールやインドネシア、タイ、フィリピン、さらに韓国、中国など、アジア6カ国の現地拠点とシームレスに連携する。
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