
1688年創業のHOSOOは今、1200年の歴史を持つ西陣織を礎に、未来のモノ作りを構想している。「More than Textile」を掲げ、織物の可能性を拡張し、人々がまだ見たことのない西陣織の美を追求している。その追求の中で出合ったのが、江戸時代の絹や大麻で織られた着物だった。ただしHOSOOは、単に職人の手仕事が生み出した風合いを再現することを目指すのではなく、日本の在来種を原料から育て、蓄積された知見を最新の科学技術によって現代のモノ作りへと実装し、新たな産業を構築することを試みる。(この記事は「WWDJAPAN」2026年7月13日号からの抜粋です)
そもそも絹織物の歴史は驚くほど古い。弥生時代の遺跡から平織の絹織物が出土しており、当時すでに独自の養蚕・製糸・染織技術が存在していたとされる(大日本蚕糸会)。そして、大麻はより古い歴史を持つ。縄文時代から人々の暮らしを支え、神事とも深く結びついてきた。「和妙」と「荒妙」と呼ばれ、日本文化の基層をなしてきた絹と大麻を、最先端の科学技術によって現代へと翻訳し、持続可能な新産業へとつなげていく。それは歴史を、「未来を生み出す資本」として読み替え、現代と織り成す試みである。
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