ユナイテッドアローズが2021年に始動したカジュアルブランド「シテン(CITEN)」が好調だ。デビュー以来ロングセラーとなっている、ロゴを中央に配したキルティングバッグ“パデッドトートバッグ”(3960円)は、累計販売数約15万点を突破した。バッグカテゴリーは現在、ブランド売上高の約5割を占める。26-27年秋冬は、スパコールやエナメル素材などのバリエーションを広げるほか、アパレルでもロゴを生かした商品群でブランドの存在感を高める。
「シテン」は、同社がそれまで十分に取り込めていなかった20〜30代前半の男女をターゲットに据え、21-22年秋冬シーズンにデビューした。中心価格帯は、バッグで3600〜4400円、アウター1万3000~1万5000円、トップス4000~6000円、ボトム6000~8000円と同社の事業ポートフォリの中では比較的手頃な価格帯に位置付ける。当初はECを主軸とし、23年3月に初の実店舗をららぽーと立川立飛にオープン。現在はルミネ新宿や東京ソラマチなど全国20店舗を展開する。
「推し活」需要を追い風に人気拡大
アイコン商品である“パデッドトートバッグ”は、ブランド名の文字を上下反転させたスクエア型ロゴが特徴だ。軽量でA4サイズが収まる実用性に加え、人気を支えた要因の1つが「推し活」だ。豊富なカラーバリエーションをそろえたことで、好きなアイドルやキャラクターのメンバーカラーを身に付ける「推し活」アイテムとしての支持を集めた。
“パデッドトートバッグ”のヒットを起点に商品群を拡充し、バッグカテゴリーでは現在、60〜70品番をそろえる。「推し活」ではライブやイベントなどへの遠征機会が多いことにも着目し、最近では化粧品や小物を収納できる吊り下げ型のマルチポーチなどトラベルグッズも企画し好評だったという。さらに、小型のミラーやリップケースなど、バッグに取り付けられるチャーム類も企画。いずれもスクエア型のロゴデザインを共通させている。
同社の広報担当は、「一般的な推し活アイテムはガーリーでフェミニンなモノが多い印象だが、『シテン』のポップでカジュアルな提案が響いたのではないか。通勤バッグとしの実用性も備え、日常使いのニーズにも応えている」と話す。
近年はコラボレーションにも力を入れ新規客との接点を図る。「直近ではサンリオキャラクターズや埼玉西武ライオンズのコラボレーションも大きな反響があった」と広報担当者。また昨年11月からはカプセルトイ専門店「シープラ」と協業し、“パデッドトートバッグ”を再現したミニチュアチャームやミニエコバッグなどを全国のシープラ店舗で販売するなどして認知を高めている。