ファミリーマートは7月10日、クリエイティブディレクターのNIGO®氏が手掛けた新たな旗艦店「ファミマ パーク 麻布台(FAMIMA PARK AZABUDAI)」をオープンする。同店は、「便利」を超えた新しいコンビニエンスストア体験を提案する実験的な店舗だ。オープンに先駆けて行われた内覧会から、その全貌をリポートする。
本店舗は、NIGO®氏とファミリーマートが共創する“ネクストファミリーマートプロジェクト(Next FamilyMart Project)”の「FAMIMA」の世界観を具現化した初の旗艦店だ。広さは約66坪で、通常のコンビニよりも少し広い空間となっている。
そんな同店の建築・インテリアデザインは、片山正通氏率いるワンダーウォールが手掛けた。50年以上にわたり合理性や機能性を追求してきたコンビニエンスストア。その価値を大切にしながら、新たな発見や楽しさを加えた空間づくりを目指したそうだ。
新しいコンビニ体験、その全貌とは?
まず外観で目を引くのが、建物の角と屋上に配置されたNIGO®氏デザインの「FAMIMA」公式キャラクターの立体サインだ。まさに旗艦店のシンボルマークであり、屋上のサインは周囲の高層ビルから見下ろすことで初めて確認できるユニークな設計となっている。ぜひ周囲のビルから見下ろしてみてほしい。ちなみに、このキャラクターにまだ名前はないという。
さらに、外装のガラスファサード沿いには、店内に立ち入ることなくコーヒーや、みんな大好き“ファミチキ”をクイックにテイクアウトできる「ファミマスタンド」を設置。公式キャラクターをデザインしたベンチも用意されており、まさに“パーク”という名の通り、街の動線とシームレスにつながる空間が提案されている。
コンビニの概念を覆す洗練空間と限定アイテム
店内に足を踏み入れると、一般的なコンビニとは全く異なる空間が広がる。まず目に飛び込んでくるのは、中央什器に山積みされた公式キャラクターのぬいぐるみ。その両サイドには限定グッズや注目アイテムが並び、ポップアップストアのような高揚感を演出している。
店舗の世界観は、スタッフのユニホームにも反映された。ユニホームはNIGO®氏がデザインを手掛け、動きやすさや清潔感といった従来の機能性はそのままに、キャップと胸元には「FAMIMA」公式キャラクターのワッペンをあしらい、旗艦店ならではの特別感を添えた。
限定アイテムが多数並ぶが、ファミリーマート広報のおすすめは「コンビニエンスウェア(CONVENIENCE WEAR)」の旗艦店限定Tシャツだ。白Tをベースに、フロントには「FAMIMA」のブラックロゴ、背面には「港区」のシルエットマップやランドマークをストリートテイストで描いたデザイン。MとLの2サイズ展開で、ユニセックスで楽しめる。ほかにもデニムジャケットやデニムパンツなど、通常店では手に取れないレアアイテムもそろう。
奥に進むと食品・日用品・化粧品といったコンビニおなじみのラインアップも並んでおり、従来通りの買い物も可能だ。店内奥には新型コーヒーマシンを導入し、旗艦店限定のドリンクも提供している。
コンビニ初の「試着室」
最大の見どころは、「コンビニエンスウェア」の売り場だ。通常店舗では約3.5台分の売り場で展開しているのに対し、同店では約4倍となる12台分を確保。壁一面にアイテムが並び、まさに圧巻の光景だ。Tシャツやハーフパンツは旗艦店限定カラーも展開し、全身コーディネートを楽しめる充実したラインアップとなっている。
中でも驚かされたのが、コンビニの常識を覆す「試着室」の存在だ。1室のみだが、これまで「コンビニエンスウェア」の課題であった「試着できない」という購入の壁を解消した意義は大きい。さらに、全身のコーディネートやスタイルを提案する大型のタッチパネルを完備し、実際にサイズ感や着心地を確かめながら自分に合う1着を吟味できる。また、商品案内や接客を専門に行う常駐スタッフを配置するなど、従来のコンビニでは考えられなかったパーソナルな接客体験を提供する。
小谷社長「コンビニは変革と進化が必要」
オープンに先駆け、7月9日にはプレス向け発表会を開催。登壇した小谷建夫社長は、同店について「コンビニエンスストアは日本が世界に誇る独自の文化だが、今後も持続的に成長していくためには未来に向けた変革と進化が必要だ」と決意を語る。「利便性や効率を追求する一方で、ファミリーマートは日常の中で新たな発見や楽しさに出合える『体験価値』に注目した。これまでの店舗では実現しきれなかった挑戦を通じて“わざわざ行きたくなるコンビニ”を目指し、世界に誇れるグローバルブランドへと進化させていく」と力を込める。
また、“ネクストファミリーマートプロジェクト”をけん引すべく新設されたライフスタイル本部の島田奈々本部長は、「『コンビニエンスウェア』を通じて全国1万6500店でアパレルアイテムが買える環境を展開した結果、私たちの拠点を活かして挑戦すべきカテゴリーがまだまだあると確信した」と手応えを語る。「クリエイターの視点を掛け合わせることで、楽しさと豊かさの詰まった店舗を実現する。この店舗は単なる旗艦店ではなく、クリエイターとの協創により、次のコンビニの可能性を発信していく場。ここからが本当のスタートだ」と強調した。
利便性だけではなく、買い物そのものを楽しむ体験価値を提案する「ファミマパーク麻布台」。コンビニの新たな可能性を発信する拠点としてはもちろん、国内外から訪れる観光客に向けて、日本ならではのストリートカルチャーやライフスタイルを発信する新たなランドマークとしても注目を集めそうだ。
店舗詳細

▪️「FAMIMA PARK AZABUDAI」
オープン日:7月10日10:00
営業時間:24時間
住所:東京都港区虎ノ門5-2-10