
こうした成長の背景には、研究開発から発売後の評価までを一貫して担う独自の研究体制がある。医療現場や患者から得た知見を商品開発に反映し、科学的根拠に基づくスキンケアを追求している。
4月にフランスで開催したグローバルプレスツアーでは、研究施設やラボ、発祥の地であるラ ロッシュ ポゼ村を各国のメディアに公開した。ブランドの研究開発体制と、科学的知見を日常のスキンケアへと落とし込む取り組みを紹介した。
生きた皮膚科学が肌の未来を創る
「リビングラボ」の考え方
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消費者の安全性への関心も高まっている。原料の透明性を重視する人が増える中、「ラ ロッシュ ポゼ」は創業以来、安全性を最優先の価値としてきた。 “トレリアン”シリーズは1993年の発売からすでに、防腐剤無添加かつアルコールフリー、さらに外部汚染を防ぐパッケージを採用していた。「ラ ロッシュ ポゼ」では現在も、全商品を敏感肌でテストし続けている。
採用原料は全体の7%未満
安全性を支える独自基準
商品開発では、原料や処方ごとに安全性評価を実施。発売後も皮膚の専門家と連携しながら継続的にデータを収集し、商品改良へ反映する体制を整えている。こうした厳格な評価プロセスが、「ラ ロッシュ ポゼ」の安全性を支えている。
商品化まで最長10年以上
長期視点の研究開発
安全性と有効性を支える背景として見逃せないのが、研究開発にかける時間の長さだ。新しい技術や成分の研究開始から商品化までには通常7〜8年を要する。中には10年以上の研究期間を経て商品化されるケースもある。研究は試験管レベルの基礎研究から始まり、その後、皮膚の専門家との共同開発や臨床試験へ進む。商品発売後も、世界中の皮膚の専門家と連携した観察研究を継続。実際の現場でどのように使用され、どのような効果や使用感が得られているのかを収集し続けている。
短期間で成果を求めるのではなく、長期的な研究投資を前提に商品開発を進めている点は特徴の一つだ。基礎研究から市販後評価までを一貫して行う体制は、グローバルで研究開発を展開する企業ならではの強みといえる。
長期研究の成果を体現する
“シカプラスト”
右 : 「ラ ロッシュ ポゼ」における世界ベストセラーの“シカプラスト リペアクリーム B5+”
下 : 「ラ ロッシュ ポゼ」における世界ベストセラーの“シカプラスト リペアクリーム B5+”
※1 施術直後、または肌の状態が通常に戻るまでは、本商品を使用しないでください。使用前に皮膚科医に相談し、万一肌に異常を感じた場合は直ちに使用を中止してください
※2 乾燥による
※3 乾燥による小ジワを目立たなくする効能評価試験済み
※4 生後3カ月から。乾燥が気になる部分などに塗布してください
※5 全ての人に肌トラブルが起きないわけではありません
「Life Changing Brand」
肌悩みを持つ患者中心の発想
肌悩みだけでなく人生に向き合う姿勢
右 : 2022年に乳がんを患った女性が、「パビリオン・ローズ」での体験談を語った
下 : 2022年に乳がんを患った女性が、「パビリオン・ローズ」での体験談を語った
「ラ ロッシュ ポゼ」は、がん治療の副作用による肌の乾燥や敏感肌に悩む人に向けて「オンコロジー(がん治療)サポートプログラム」を展開している。日本でも25年10月から取り組みを開始しており、がん治療中の患者や周囲でサポートする人向けに、オンライン学習コンテンツを無料で提供している。同コンテンツでは、がん治療に伴う不安や肌悩みに寄り添った、具体的な知識やケア方法を15分で解説。受講者がオンライン学習を完了するごとに、国際対がん連合(UICC)に1ユーロを寄付している。
科学的エビデンスと患者への深い理解。その両輪で肌悩みに向き合い、寄り添う姿勢が「ラ ロッシュ ポゼ」の独自性を支えている。
皮膚科学と患者理解で築く信頼
WWD:多くのブランドがダーマコスメを掲げる中で、「ラ ロッシュ ポゼ」が果たしてきた役割や違いはどこにあると考えている?
アレクサンドラ・レニ=ラ ロッシュ ポゼ グローバル ゼネラル マネージャー(以下、レニ):「ラ ロッシュ ポゼ」は単に皮膚の専門家との共同開発で化粧品を作っているのではない。フランスでは皮膚科医が推奨し、処方の一環として活用される存在だ。私たちの第一の目的は、皮膚の専門家をはじめとするヘルスケアの専門家に貢献し、彼らと協業しながら患者の皮膚状態の改善をサポートすることにある。薬との併用が可能な商品設計や、補助療法としての活用などもその一例だ。
WWD:その中で、皮膚の専門家との連携はどのような意味を持っているのか?
レニ:「ラ ロッシュ ポゼ」がダーマコスメのリーディングブランドとしての地位を確立できたのは、皮膚の専門家や医師との強固なネットワークを築いてきたこと、そして彼らと共にサイエンスの可能性を押し広げ続けてきたことにあると考えている。知識のギャップを埋めることも、私たちの重要な役割だ。白人の肌に関する研究データは豊富にあるが、他の肌タイプについては十分とは言えない。そのため、全ての肌色やフォトタイプ(紫外線を浴びた際の“日焼けのしやすさ”と“赤みの出やすさ”による分類)、あらゆる大陸や気候条件において商品を検証している。こうした知見の蓄積こそが「ラ ロッシュ ポゼ」の強みだ。AIや大規模言語モデル(LLM)が普及する時代だからこそ、信頼できる科学的知見の価値はさらに高まるだろう。
WWD:「Life Changing Brand(人生に寄り添うブランド)」という言葉には、どのような思いが込められているのか?
レニ:私は日本に3年間住んでいたが、日本は非常にユニークで洗練された市場だ。まず、日本の消費者はテクスチャーへのこだわりが強く、浸透感や使用感を重視する。またスキンケアの工程が多く、商品を丁寧に使いこなす文化がある。雑誌などでも「摩擦レス」の洗顔方法など、細かな使い方が紹介されている。さらに、日本市場はバランスを重視する。私はよく化粧品を食に例えるが、日本では色や香り、テクスチャーなど全ての要素の調和が求められていると感じる。もう一つ興味深いのが、効果の高い美容成分を、肌に刺激を与えない極小量ずつ毎日継続して使う考え方だ。欧米では強い成分で一気に改善を目指す傾向があるが、日本では少しずつ積み重ねながら変化を生み出す手法が浸透している。例えば日本で販売している“シカプラスト リペアクリーム B5+”は、日本人の肌に合わせて調整した専用処方だ。角質ケア美容液“エファクラ ピールケア セラム”も同様に、少しずつ肌を慣らしながら効果を発揮する設計になっている。こうした日本市場ならではのニーズに応えることは、私たちにも多くの学びを与えてくれる。日本はグローバルの商品開発において、重要なインスピレーション源の一つだ。
ラ ロッシュ ポゼ お客さま相談室
03-6911-8572