ラボグロウンダイヤモンドの登場で、ダイヤモンドの市場価値が下がってきているというのは聞いていました。全てのものは、有限だからこそ、価値があります。
ブランドもあちこちで立ち上がりましたが、先陣を切ったデビアスのブランド撤退ニュースには、いろいろ考えさせられました。
このニュースを読んで思ったのは、今後は「天然である」証明が価値を決めるということ。ラボグロウンは大きさも色もコントロールできます。ダイヤモンドはその希少性と輝きが魅力でしたが、その輝きが人工で作れて、希少性が損なわれるとなると、当然価値は下がっていきますよね。しかも米国ではスーパーで売れられている!
しかし、地中で数億年かけて生成される天然ダイヤモンドの希少さは変わりません。資産価値としては、断然「天然」であることが重要になります。歴史的なものなど、明確な価値があるダイヤモンドは、値下がりしません。
でも、同じ輝きはラボグロウンで得られるわけで。気に入ってしまえば、どちらかなんて気にしない人は多そうです。
というわけで、石自体の価値がどうこうよりも、デザインやイメージなど、ブランディングこそ重要になると思います。「エネイ(ENEY)」もブランディングに注力するそうです。
面白いのは、研磨にかかる手間は一緒なので、小さいサイズのもの(メレ)は天然もラボグロウンもそれほど値段が変わらないということ。1カラット以上になると価格に差が出てくるそうです。
ラボグロウンもどこかのタイミングで価格が定まってくるはず。デビアスは「ライトボックス(LIGHTBOX)」を立ち上げるのが早すぎたのかもしれません。
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