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そのパッケージが機会損失?と疑え エディターズレターバックナンバー

※この記事は2019年7月12日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

そのパッケージが機会損失?と疑え

 「THREE」からデリケートゾーン関連商品がデビューするそうです。「THREE」ユーザーに男性も多いのは、コンセプトや使用感、香りはもちろん、シンプリシティーに徹したパッケージゆえ、でもあります。きっとデリケートゾーン関連商材もステキなパッケージ、ポーチからポロッと落ちてしまっても安心なデザインになることでしょう。

 デリケートゾーン関連ニュースで思い出すのは、ハヤカワ五味ちゃん。中核を担うプロジェクト「イルミネート(ILLUMINATE)」は、バラエティーに富んだオシャレ生理用品を提案するなど、選択の自由を増やすことを目指し活動しています。僕は実際使うことのない商材ですが、「選択の自由を増やす」のコンセプト、ものすごーく共感します。だって生理用品を含むドラッグストア系商材って、マジで似たようなデザインばっかりでイヤになりませんか?

 その代表例は、殺虫剤。「ゴキブリが嫌いだから殺虫剤を買うのに、なぜ、そのパッケージにこんなに写実的なゴキブリを?」と思うのです。万が一のために買うけれど、本当なら売り場に行くのもイヤ。手に取るのもイヤ。買い物袋に入れて持ち帰るのもイヤ。部屋に置くのもイヤ。見える範囲に置くのがイヤだから隠すと肝心なタイミングでとっさに取り出せず役に立ってくれません(泣)。最近、キンチョーがようやくシンプルデザインにしてくれましたね。キンチョー!エラい!その意欲に感動し、蚊取り線香まで買いましたよ(笑)。別に絶対必要じゃなかったけど。

 他にも、「そのパッケージが“ガンコな汚れ”みたいだよ!」と絶叫したくなる浴室、シンク、パイプ周りの強力な洗剤のパッケージも、どーにかならないですかね?だから「フロッシュ(FROSCH)」から離れられません。この辺の商品、パッケージを変えるだけでビジネスチャンスが広がると思っているのは、僕だけですか?

 ドラッグストア系商材の“主張しすぎるパッケージ”問題みたいな不満って、いろんなところに潜んでいる気がします。洋裁品店の“ファンシー押し売り”問題とか(笑)。花柄の入っていない裁縫箱やアイロン台を買わせてください。最大公約数を狙ったマーケティングの結果の同質化であり、店内の棚で少しでも目立つための当たり前なのでしょうが、そろそろ、そこから脱却して良い時代なのでは?と思います。

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