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「オフ-ホワイト」VS「オフホワイト」? ヴァージルの「オフ-ホワイト」が商標権侵害で訴えられる

 米ニューヨークに拠点を置くクリエイティブ・エージェンシーのオフホワイト(OFFWHITE CO.)は、ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)のブランド「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH、以下、オフ-ホワイト)」が自社が保有する商標権を侵害したとして「オフ-ホワイト」の親会社のオフ-ホワイトLLCを相手取り、ニューヨーク州連邦裁判所に提訴した。

 クリエイティブ・エージェンシーのオフホワイト(以下、原告)は、ヴァージルが「オフ-ホワイト」を立ち上げる前から“オフホワイト”という名称を使用していたと主張。自分たちの実績を「#OffWhite」のハッシュタグを使って宣伝しても、ヴァージルと「オフ-ホワイト」が著名になったことでヴァージルの「オフ-ホワイト」が上位に表示され、宣伝効果がなくなったという。「オフ-ホワイト」の代理人からはコメントを得られなかった。

 原告は、1990年代後半から社名に“オフホワイト”を使用し、2014年に“OffWhite”を米国特許商標庁に登録した。一方でヴァージルは、13年12月に「オフ-ホワイト」の14年春夏コレクションを発表してデビューした。

 「かつては“インターネットの機能”としてしか認識されていなかったハッシュタグだが、近年では商標登録されることが増えた」と、商標問題に詳しいクリストファー・ケリー(Christopher Kelly)弁護士は説明する。

 商標は出願時に登録範囲を指定する必要がある。原告は登録範囲の1つに「小売りおよびオンラインストアサービス」を指定し、ヴァージルの「オフ-ホワイト」も同じ範囲を指定している。

 同じ名称でも、提供する商品やサービスの内容が異なる場合は商標登録が認められる可能性がある。その一方で、登録範囲や商品・サービスの内容が異なる場合でも、類似の商標が存在することで、その商標が希釈化されると判断されれば、類似の商標を取り消すこともできる。しかしケリー弁護士は、「この手法は著名なブランドが他者の類似商標を差し止めるときに使用するケースが多い」と話す。