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H&Mのグラフィティ無断使用問題が激化 謝罪後もSNS批判の嵐 カウズも投稿

 H&Mヘネス・アンド・マウリッツ(H&M HENNES & MAURITZ以下、H&M)が広告キャンペーンで、アーティストのリヴォーク(REVOK)ことジェイソン・ウィリアムズ(Jason Williams)によるグラフィティを無断で撮影したことに端を発する訴訟問題がSNSで批判を浴びている。H&Mは15日に公式ツイッターで訴訟を取り下げたことを発表したが、その後もSNSではハッシュタグ「#boycotthandm(ボイコットH&M)」を付けた投稿が上がっている。

 ワシントン・ポスト(The Washington Post)」の報道によると事の発端は、H&Mが無許可でニューヨーク・ブルックリンにあるリヴォークによるグラフィティを映したスポーツウエアのキャンペーンを発表したことだった。それを見たリヴォークはH&Mに自身のグラフィティを使用したキャンペーン画像を使わないよう求めるも、H&Mはリヴォークのストリートグラフィティ作品自体が違法行為により生まれたもので、結果、作品は著作権法では保護されないなどと主張し、訴状を提出した。

 その内容が報じられると、SNSでは批判の声が続出。ボイコットを呼びかけたキュレーター、コレクター、ブランドコンサルタントのロジャー・ガストマン(Roger Gastman)は、インスタグラムで「H&Mの訴えは、アーティストの権利を完全に侮辱する行為だ。これにより、世界中の全てのグラフィティーアートやアート作品が、企業の利益のために許可なく無料で使用される危険性がある。われわれは声を上げなければならない。H&Mがわれわれの作品を使うこと、また、作品の価値を下げることを許してはならない。製作者が報酬を受け取ることができるように、文化を正さなければならない」と、アーティストらに結団するように呼びかけた。ニューヨークのストリートアートの巨匠で、「ユニクロ(UNIQLO)」や「ナイキ(NIKE)」「シュプリーム(SUPREME)」など数多くのブランドとの協業で知られるアーティストのカウズ(KAWS)は、自身のインスタグラムストーリーに“R.I.P H&M 1947-2018”と書かれた墓石のイラストをアップした。

 これを受けH&Mは3月15日、「H&Mは、その規模に関係なくアーティストの独創性や創造性を尊重している。この件については、異なるアプローチを取るべきだった。われわれはパブリックアートに関する先例を作り、ストリートアートの合法性を法廷で討論するつもりはない。訴訟を取り下げて、現在は直接アーティストと解決策を模索している」とツイート。さらに16日には「訴訟についての質問をいただき感謝している。訴訟は取り下げられ、引き続きアーティストと解決策を模索中だ。われわれは皆さんの声を受け止めている。アーティストを尊重し、アーティストの権利を守るためのアクションを起こしている」と2度目の投稿をした。