企業が期ごとに発表する決算書には、その企業を知る上で重要な数字やメッセージが記されている。企業分析を続けるプロは、どこに目を付け、そこから何を読み取るのか。この連載では齊藤孝浩ディマンドワークス代表が、企業の決算書やリポートなどを読む際にどこに注目し、どう解釈するかを明かしていく。(この記事は「WWDJAPAN」2026年5月11日号からの抜粋です)
今回は各社の2025年度の決算が出そろったので、恒例の世界アパレル専門店売上高ランキングをまとめました。順位そのものは前年と比べ変動は見られませんでした。
まず、ブランド立ち上げから50年がたった「ザラ(ZARA)」を擁するインディテックス(INDITEX)は不動の首位。しかし、久しぶりに伸びが鈍化しました。あくまで為替の問題で、ビジネスモデルは健全としています。特に、新ソフトタグ(RFID)の普及による、全店のリアルタイム在庫可視化、欠品防止、フルプライス販売率向上という収益直結型の仕組みに注目です。
26年1月期のアニュアルレポートでの注目は「レフティーズ」について初めて言及したことです。もともと「ザラ」のアウトレット業態としてスタートしたショップですが、今は同社の過去のヒットアイテムをインスピレーションに、デザインにコストをかけずに、より低価格で販売するブランドです。アップグレードしてしまった「ザラ」では拾いきれなくなった層にアプローチしています。ベーシックな半袖ニットが10ユーロ(約1900円)を切る価格帯。すでにヨーロッパを中心に、30カ国215店展開で1000億円規模となり、黒字化した模様です。今後、同社の成長の柱のひとつとしていくようです。
H&Mとファーストリテイリングの2位と3位の逆転は25年度では実現せずでしたが、直近の四半期(25年9~11月)ではすでにファーストリテイリングがH&Mを上回っています。26年度は、逆転はほぼ確実と見られます。
2025年度 世界アパレル専門店売上高ランキング TOP10
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