ファッション

「カオス」のカシミヤニットは猛暑真っ只中でも売れる 秘けつはカラバリの「少なさ」?

エレメントルールの「カオス(CHAOS)」が2026-27年秋冬コレクションの販売をスタートした。アパレル購買の実需傾向が強まる昨今だが、同ブランドでは暑さがピークを迎える8月から、冬本番のアイテムがよく売れる。コートやジャケットに加え、近年はカシミヤニットの“ロンデリア”シリーズが売れ筋の柱に育っている。

“ロンデリア”シリーズは、6年ほど前から売っている。年々暑さが厳しくなっているが「7〜8月が秋冬の立ち上げという考えは変えたくない」(杉山梨絵「カオス」営業部部長)と、ここ数年投入のタイミングは変えていない。なぜ猛暑の中、カシミヤニットの先物買いが起きるのか。素材の柔らかさ、着たときの温かさ、デザインの上品さ、着膨れしないシルエットなど、理由はいくつも考えられるが、1つはカラーバリエーションの「少なさ」ではないだろうか。

カシミヤニットのカラーバリエーションは、あえて絞っている。26-27年秋冬は、グレーとキャメルの2色だ。“ロンデリア”シリーズは、カーディガンで9万7900円、プルオーバーで9万4600円と高価格帯のため、同じシーズンでは多色買いしづらい。「お客さまの財布事情も鑑み、今年はこれを買ってほしいというカラーを厳選して提案したい」と数カラーのみを販売している。顧客基盤が固いため、「『カオス』が見極めたカラーなら」と決定率も上がるのだろう。

チーム体制になって変わったこと

25年6月に、立ち上げから7年ほどディレクターを務めていた櫛部美佐子氏が退任した。現在はディレクターを立てず、チームでクリエイションを作っている。「26年春夏コレクションが新しい『カオス』への種まきだとしたら、26-27年秋冬コレクションで花が開くイメージ」と、従来は表参道店の一部区画で実施していた展示会の規模を広げ、店舗全体を使って世界観を表現した。

チーム体制に移行し、日常に寄り添うスタイリングも増えている。「今までは友だちと敷居の高いレストランに行くときや、仕事で人前に立つときなど、“頑張るときのお洋服”のイメージが強かった。今季は組み合わせ次第で、友だちとの旅行や毎日の仕事でも着られるようにした」。展示会でも、「カオス」では珍しいジーンズを取り入れたスタイリングが光った。

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