プロフェッショナルヘアメーカーのアリミノが展開する「ダンスデザインチューナー(DANCE DESIGN TUNER)」は、内田聡一郎「レコ(LECO)」代表の開発協力のもと2021年にデビューした。自分らしい“ちょうどいい”を実現するスタイリングブランドとして幅広く認知され、美容師からもユーザーからも高く評価され続けている。
この度、さらなる進化とパワーアップを目指して新たに4人の人気美容師を開発アドバイザーに迎え、9月にはトリートメントオイルスプレー“ワルツヴェール”とワックススプレー“カグラフロー”、27年1月にはバームグリース“スワッグデュー”とスタイリングオイル“ジャズステラ”の4品を発売する。今回、その開発に携わった5人が都内某所に集結。新商品完成までの経緯や、それぞれのプロダクトに込めた思い、サロンでの活用法まで語ってもらった。
一番使い勝手がいいから毎日使う
「ダンス」は目指していた
ブランドに育った
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PROFILE:(うちだ・そういちろう)2003年より東京・原宿のサロンでトップディレクターとしてサロンワークをはじめ、一般誌、業界誌、セミナー、ヘアショー、著名人のヘアメイク、商品開発などさまざまな分野で活躍。18年に渋谷に「レコ」をオープンし、現在5サロンを運営
PROFILE:(のぐち・かずひろ)大村美容専門学校卒業後、都内2店舗を経て、18年に「シエカ」をオープン。洗練された技術で男女問わず幅広い層を魅了。テレビ番組の変身コーナーで7年半ヘアを担当し、“劇的”チェンジの代名詞とも言われる存在に
PROFILE:高津理容美容専門学校で美容師免許を取得。大手サロンでサロンワーク、クリエイティブワークの技術を磨き、ヘアコンテスト入賞を果たす。22年に「ネネン」をオープン。トレンドを取り入れつつ、オリジナルの世界観に落とし込むスタイルが人気
PROFILE:(たにぐち・みどり)大村美容ファッション専門学校卒業後、「ケイトゥー エフェクト」入社。サロンワークと同時に、フリーのヘアメイクアップアーティストとして一般誌、ヘアメイク、セミナーなど多方面で活躍する
PROFILE:(しもおか・ゆうた)通信制の高校と並行して美容専門学校に通い、18歳で美容師免許を取得。イッシキケンタ氏の活動や作風に惹かれ、大手サロンに入社。その後「ネネン」のオープニングスタッフに。カラーリングの技術とデザイン力に定評がある
WWD:「ダンスデザインチューナー」はどのようなブランドを目指したのか?
内田聡一郎「レコ」代表(以下、内田):「ちょうどいい」をキーワードに、ありそうでなかった質感を目指し、長く愛されるブランドになってほしいとの思いからスタートした。今では「WWDBEAUTY ヘアサロン版ベストコスメ」にも選ばれるなど、ロングセラーとして定着した。滅茶苦茶トンガっているわけではないけれど、5年を経た今もサロンで毎日使っているし「結局、一番使い勝手がいい」となっていて、目指していた通りのブランドに育ったと思う。
WWD:今回、4人が新たにアドバイザーに加わった。
内田:この4人は僕にはないエッセンスがあり、作るスタイルも個性もそれぞれ違う。長く愛されるにはいろんなジャンルの人から「いいじゃん」と思われることが大切だし、こういうメンバーと一緒にモノを作れたことで僕の視野も広がった。
WWD:皆さんがブランドに抱いていたイメージは?
野口和弘「シエカ(CIECA.)」代表(以下、野口):内田さんが開発に携わっているのは知っていたし、パッケージもおしゃれ。 若年層をターゲットにしていると思っていたが、使い始めると幅広い年齢層に使えるスタイリング剤だと感じた。
イッシキケンタ「ネネン(nenen)」代表(以下、イッシキ):あらゆる剤形を網羅したラインアップなのでサロンワークでもチョイスしやすく、欲しい質感がちゃんとある。例えばトリートメントオイルジェリーの“モダンシマー”は、艶感はあるけれど硬すぎず、今まで2つの剤形を混ぜて使っていたのが1本で済むので便利。
谷口翠彩「ケイトゥー(K-two)銀座店」店長:私はプロダクト完成後の動画プロジェクトに携わり、その動画もデザインもコンセプトがそのまま表現されていてかっこよくて感銘した。サロンには男性のお客さまが少ないのでスタイリング剤に悩んでいた時、ワックスとジェルを混ぜた質感の“ブレイクキープ”が出てすごく使いやすく助けられた。
下岡悠太「ネネン」トップスタイリスト(以下、下岡):発売後、内田さんのセミナーにも参加させてもらっていた。僕はスタイリ ング剤を選ぶ時に心地良さを第一に考え、お客さまにもラフで楽に決まるスタイルを提案することが多い。そういう心地良さにも「ダンスデザインチューナー」はフィットする。
WWD:9月には新メンバーで開発したスプレーが発売される。
内田:スプレーはすでに多くの商品がある中、今、どんなスプレーが求められているのか、それぞれの視点で意見を言ってもらえたことがすごく良かった。
WWD:サロンワークでのスプレーの活用法は?
野口:普段はフィニッシュワークに使う。ただ、“ワルツヴェー ル”は全員が持っていてもいいと思うくらいの商品に仕上がったと思っていて、ベース剤としても使えるし、艶を出す時もケアしたい時も使える。“カグラフロー”は最近増えているレイヤースタイルにフワッとした質感が出せるのがいい。霧も細かいし全体にしっかり馴染みやすいので、これをベースにしてオイルを重ねづけして質感を変化させることもできる。
イッシキ:“ワルツヴェール”をお客さまに使うと、ほとんどの方に「いつ発売されるの?」と聞かれる。実はこれまで、サロンワークでも撮影でもスプレーを使うことは少なかった。レイヤーなど動くスタイルには軽いオイルを使っていたが、オイルを手でつけるとファーストタッチのムラがどうしても気になっていた。その点、“ワルツヴェール”は霧が細かく出るためムラなくつけられる。“カグラフロー”は、最後に動きを出す時に使うことが多い。これまでオイルをつけた後にワックスを重ねていたが、ワックス独特の束が気になることも。“カグラフロー”はそれがなく空気感を出せるのもいいし、噴射時の風が強すぎないのでスタイルも崩れない。今回の開発でスプレーの概念が変わったし、その良さをあらためて認識することができた。
下岡:僕のお客さまもレイヤースタイルが増えているが、“カグラフロー”でベースを作ってからほかのスタイリング剤を重ねたほうが動きをつけやすい。霧が細かいのでムラなくつけられて、操作性も上がるところが気に入っている。
谷口:「ケイトゥー 銀座店」のお客さまは20代後半から30〜 40代の大人の女性が中心で、やり過ぎないスタイルや素髪感を好まれる方が多い。オイルとワックスを少しずつ混ぜて使っていたが、レイヤーなど軽さを求めるお客さまは、先ほどイッシキさんが話したように束感が気になってしまう。その点、“ワル ツヴェール”はレイヤーの立体感はつぶさないけれど艶感が出るので、すごくフィットする。“カグラフロー”はワックススプレーだが、今の女性が求める髪が風になびくような質感が出せる。
イッシキ:野口さんがおっしゃった「“ワルツヴェール”を全員持っていたほうがいい」というのは僕もすごく共感する。夜にシャンプーをして、乾かした後にサッとスプレーしてブラッシングしておくといい感じになる。朝起きたら、別のアイテムを重ねてスタイリングする使い方がおすすめ。
WWD:スプレーは霧の細かさにかなりこだわった印象だ。
内田:最後の最後まで噴射口から出る粒子の細かさ、霧の広がり方にこだわり、微調整を繰り返した。5人それぞれのこだわりが反映されているので、既存のものとは違うスプレーが完成したと自信を持って言える。
野口:噴射時の風の強さも、ちょうどいいバランスにするのが本当に難しく、美容師視点よりお客さま視点を重視した。美容師が噴く距離と、お客さま自身で噴く距離は違うので、検証を繰り返しながら完成させた。
“スワッグデュー”はメンズのお客さまが
今求めているジャストの質感
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WWD:1月に発売される“スワッグデュー”の開発ポイントは?
内田:市場にある商品と同じでは当然注目されない。それならとバーム独自の柔らかさを 持ちつつグリースとしての質感を保ち、動きを出せるバームグリースを目指した。個人的に は新商品の中でこれが一番気に入っていて、柔らかさは欲しいけれど、そこまでツヤツヤにはなって欲しくない、でもセット力は必須、それらを備えたありそうでなかった「ちょうどいい」がうまく出せたと思う。ショートレングスやボブのお客さまに使うことが多いが、最近はパーマスタイルの仕上げに最後に足したりベースに使ったり、幅広く活躍している。
谷口:バームとグリースが混ざっていて、手ぐしが通る質感はこれまでなかった。濡れ髪にもドライな髪にも使えて重くならず、ロングヘアのお客さまにも使えるというのは新しい発見。一回セットした後に手直しできる点もいい。
野口:もはや“スワッグデュー”なしでは自分のスタイリングが無理なほど、毎日使っている。手のひらにつけて、髪を洗うかのように髪全体につければOKなので簡単。バームとグリー スは全然違う質感で、そのちょうど真ん中を取るのではなく、どっちに寄せるかが大事だと思った。両方のいいところをうまく活用しながら、バームに少し寄った感じが僕の中ではベストかなと思い、そのバランスに注力した。
WWD:同じく1月に発売される“ジャズステラ”は、市場でもかなりの激戦区。その中での差別化は難しかったのでは?
内田:スタイリングオイルは確かに市場もレッドオーシャンで開発も難しかった。今の時代、あまり重いものは求められていないものの、軽過ぎると物足りなさを感じられている。その どちらでもない、重くも軽くもない、時代が求める“おもかる”を追求した。
イッシキ:香りも、性別関係なく刺さるものだと思う。レイヤーが入っていたり、顔まわりに無造作に髪がかかったりするスタイルが今は多いので、つけた後にパラパラと動くのが重要なポイントだと思っていた。ただ軽いオイルだとシャバシャバして、つけた時は濡れていて乾いたらちょうどいいというものが多いが、“ジャズステラ”は適度なとろみがあって、つけた瞬間からいい感じ。お客さまにもそれを体感してもらえる。
下岡:重過ぎず軽過ぎず、質感も使いやすいが、粘性のあることが自分のお客さまにマッチするポイント。普通、お客さまにオイルの説明をする時、重い軽いと表現することが多いと思うが、僕は「動きやすいオイルですよ」と伝えている。
WWD:アイテムの合わせ技など、サロンワークでのおすすめの使い方は?
野口:剤を混ぜて使うのではなく、僕はレイヤーで使う重ね技。“カグラフロー”をボリュームを出したい部分の根元につけて“ジャズステラ”を全体に使ったり、“ワルツヴェール”を ベースに使うことも多い。
イッシキ:僕も全く同じ。求める質感を出すのに、剤を混ぜるのが面倒とかうまく混ざらないなどの問題を解決するのにちょうどいいスタイリング剤が「ダンスデザインチューナー」。
下岡:すでにあらゆるスタイルを網羅するラインアップに、4つの新商品が加わることで、ヘアスタイルの幅が広がるだけでなく、表現するテイストの幅がさらに広がる。マスのスタイルじゃない人も使いやすくなって、より多様性に近づいた印象だ。
多様性の時代にあなたらしさに寄り添う
スタイリングシリーズ
「ダンスデザインチューナー」
さまざまな価値観が存在する多様性の時代に、「ひとりひとりのリズムにあわせて。」あなたらしさに寄り添うスタイリングシリーズ、それが「ダンスデザインチューナー」だ。好みのセット力、好みの艶感を実現する豊富なラインアップで、毎日のどんなシーンどんな気分にも「ちょうどいい」心地良さを提供する。各アイテムの仕上がり感とさまざまなダンスの特徴を掛け合わせたネーミングも印象的。使う人を選ばない上質なリネンをイメージした、清々しく透明感のあるサボン調の香りも魅力だ。