PROFILE: 髙橋信一/Netflix コンテンツ部門 ディレクター

特別企画として、CEOをインスパイアするマネジメント理論、発想法を持った4人のキーパーソンにインタビュー。企業のトップのほか、映像プロデューサーや文芸評論家など異業種も含め、その考え方や最新の取り組みを聞いた。26年のファッション&ビューティ業界を前向きに走り抜けるための“ヒント”を探る。(この記事は「WWDJAPAN」2026年1月26日号から抜粋して追記したものです)
グローバルヒットはいかにして生まれたか
世界最大級の動画配信サービスのNetflix(ネットフリックス)は、2024年6月までに、日本国内での有料会員数を1000万世帯の大台に乗せた。その躍進を支えるキーパーソンの一人が、コンテンツ部門 ディレクターの髙橋信一さんだ。2020年の入社以来、「浅草キッド」「トークサバイバー!」「極悪女王」「地面師たち」など立て続けにヒット作をプロデュース。昨年は「イクサガミ」が世界的な大ヒットを記録した。ここではヒット作を生み出す秘訣や、グローバルで通用するコンテンツをプロデュースする際の心構えを聞いた。
ヒットの秘訣は「自分を信用し過ぎないこと」
そして「時代の違和感をとらえること」
WWD:これまでの経歴は?
髙橋信一(以下、髙橋):映画監督の岩井俊二さんのプロダクション「ロックウェルアイズ」にアシスタントとして入社したところからスタートした。岩井さんは「Love Letter」などを手掛けられた日本映画界の鬼才。そこで8年ほどお世話になった。それから日活に入り、映画やドキュメンタリー・ドラマなど幅広く製作した。赤字さえ出さなければ何をやってもいい雰囲気で、「おかあさんといっしょ」の映画化なども含めて、多様なチャレンジをさせてもらった。
WWD:2020年にNetflixに入社してからは、プロデューサーとして活動している。プロデューサーの仕事とは?
髙橋:自身で企画を立ち上げたり、ご提案いただいた企画を「どうすればもっと面白くなるか」と突き詰めて考えたりする仕事。制作プロデューサーや監督と一緒に作品のビジョンを描き、「この作品での新しい挑戦は何か」「どうすればそれを成し遂げられるか」を考えて、託していくのが大きな役割だと考えている。クリエイターたちと新しい挑戦をつなぎ合わせていく仕事でもある。
WWD:昨年は「イクサガミ」が大ヒットした。どのような経緯で生まれた?
髙橋:企画の立ち上げ当時、Netflixでは「今際の国のアリス」がヒットしており、世界的に見ても「イカ・ゲーム」など、デスゲームというジャンルがドラマシリーズの一つのヒットフォーマットとして確立されつつあった。そこで、模倣ではない新しい切り口でデスゲームものを提案できないかと考えていたときに、原作の「イクサガミ」に出合った。
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