ファッション
連載 エディターズレター:FROM OUR INDUSTRY 第57回

一流とは、知識や経験を基にアイデアを生み出せること

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※この記事は2023年09月20日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

先週は、「ユニクロ:シー」祭りでしたね。私も五十君副編集長の取材に同行し、クレア・ワイト・ケラーと勝田幸宏グループ上席執行役員にインタビューさせていただきました。

上の記事にもある通り、勝田上席執行役員への質問は、「『ユニクロ』にとって、クレアとの取り組みで最大の学びは?」です。これに対して勝田上席執行役員は、「ファッションの引き出しがものすごい。(中略)だから『ユニクロ』に対し、『あなたたちならこういった感じがいいんじゃないか』とアイデアを出すことができる」と答えてくれました。

どこかで聞いたことがあるフレーズです。この話を聞いて私は、「ホワイトマウンテニアリング」の相澤陽介デザイナーに、「モンクレール」とのコラボについて取材したときを思い出しました。「協業して改めて知った、『モンクレール』の魅力とは?」と聞いた時、「僕のアイデアに対して、『だったら、こうすれば実現できる』というアイデアが複数出てくる。これまで自分は、真っ先に思い浮かんだ1つのやり方を続けてきた。アウターについて、いろんなアイデアが即座に出てくるのは、長年の知識や経験、そしてラグジュアリーブランドの賜物だ」的な話をしてくださった記憶があります。

「モンクレール」同様にさまざまなアイデアを抱えるクレアは、その源泉を「仕事を始めた1990年代から服を集めており、2000着ほどある。『カルバン・クライン』や『ラルフ ローレン』『ジル サンダー』『プラダ』と、挙げ出したらきりがない。もちろん、自分がディレクションしていた『クロエ』や『ジバンシィ』もある。写真は8万5000点ほどある」と話します。コレって相澤デザイナーが話す、「長年の知識や経験」ですよね?インタビューを終え、一流とは、「知識や経験を基にアイデアを生み出せること」なのでは?と考えました。

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