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「ルイ・ヴィトン」の親会社、20年は売上高5兆円超え 10~12月期のファッション・レザーグッズ部門は14%増収

 LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)の2020年12月通期決算は、売上高が前期比16.8%減の446億5100万ユーロ(約5兆6260億円)、純利益は同34.4%減の47億200万ユーロ(約5924億円)だった。

 部門別の売上高では、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」「ディオール(DIOR)」「フェンディ(FENDI)」「ジバンシィ(GIVENCHY)」などのブランドを抱える主要事業のファッション・レザーグッズ部門が同4.6%減の212億700万ユーロ(約2兆6720億円)だった。香水&コスメティクス部門は同23.2%減の52億4800万ユーロ(約6612億円)、ワイン&スピリッツ部門は同14.7%減の47億5500万ユーロ(約5991億円)、ウオッチ&ジュエリー部門は同23.8%減の33億5600万ユーロ(約4228億円)だった。

 四半期ベースで見ると、20年10~12月期の売上高は前年同期比6.3%減の143億300万ユーロ(約1兆8021億円)だった。7~9月期は同10.2%減の119億5500万ユーロ(約1兆5063億円)、4~6月期は同37.8%減の77億9700万ユーロ(約9824億円)だったことを考えると、順調に回復しているといえるだろう。

 これは主にファッション・レザーグッズ部門が好調だったことによるもので、10~12月期の売上高は同14.2%増の72億7300万ユーロ(約9163億円)と、同9.1%増だった7~9月期に引き続いての増収となった。ほかの部門も徐々に持ち直しているものの、前年同期をやや下回る結果となった。地域別では、下半期にアジアが2ケタ成長となったほか、米国と日本でも大幅に業績が回復した。

 ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMH会長兼最高経営責任者は、「20年は世界中が前例のない危機的な状況に陥ったが、当社は素晴らしい耐久力を発揮することができた。また環境保護や多様性の推進に取り組み、大胆なイノベーションを進めた。12月末にはティファニー(TIFFANY & CO.)を当社グループに迎え、その明るいニュースとともに21年をスタートできたことをうれしく思う。コロナワクチンの登場によってパンデミック収束への光明が見えつつあるものの、先行きはいまだ不透明だ。そうした中でも、当社はさらに業績を伸ばし、ラグジュアリー市場におけるリーダーとしての立場をいっそう強化できるものと確信している」と語った。

 同社は予想を上回る業績となったことを受け、21年4月15日に開催される株主総会で、20年の配当を1株当り6ユーロ(約756円)とすることを提案する。12月3日の時点で1株当たり2ユーロ(約252円)の配当が暫定的に支払われているため、今回の案が承認された場合には、株主に1株当たり4ユーロ(約504円)の差額を4月22日に支払うという。

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