ビジネス

ロンハーマンがコロナ下でも「プロパー消化率アップ、売り上げも前年キープ」できたワケ

 ロンハーマン(RON HERMAN)が3月以降前年売り上げをキープしている。コロナ禍の大打撃で売り上げが前年比2割減かそれ以上という小売業が多い中での健闘要因の一つに、5月末にオープンしたオンラインストアがある。ロンハーマンは2008年の上陸以来、11年間実店舗主義を貫いてきた。

 根岸由香里・事業部長兼ウィメンズ・ディレクターは「正直にいえば、今年当初に立てた予算には届いていない。途中で予算を下方修正し、修正予算に対してはクリアした」と語る。ECの売り上げは「ざっくり言うと1店舗分はまかなっている」。

 ロンハーマンは都心部の店舗の売り上げ比率が高く、緊急事態宣言による打撃は大きかったが、再開した6月からは「右肩上がりで伸びた」。オンラインに関しては昨年春から20年8月末にローンチするために準備していたというが、商材や仕掛けよりも前倒してオープンすることに注力した。「商品や仕掛けが整ってくるにつれ、ECの売り上げは伸びている。来年に向けても期待している」。

 ECでの売れ筋傾向は「そんなに実店舗と離れていない。店で人気の(別注品などの)商品はECでも1分でなくなるし、インポートの服やジュエリーといった高額品もコンスタントに動いている。もちろん簡単にたくさん売れるわけではない」。これまで月に一度上京して購入していたような東北在住の顧客は通販とオンラインを併用している。「来店がなかったような新規客も多い」。

消化率は前年比3%増の73%で推移

 2020年3~11月末時点でのプロパー消化率は、前年(2019年4月~20年3月)70%に対して73%。20年春夏商品は発注済みのものが多く軌道修正は難しかった。「春夏は全セクションで普遍的な商品は来季に回すなどで対応した。秋冬は、状況が見えない中での買い付けだったので、少し予算を押さえつつ、店の状況を見ながら足していった」と明かす。

 ロンハーマンはもともと廃棄処分などをしていなかったというが、「サステナビリティの観点からも消化率を上げることがマストで、今後はプロパー消化率80%を目指す」という。一方、店舗スタッフやVMDからは「商品が少なく、難しい」と言う声も挙がった。「売り上げが取れていて、客観的に店頭を見ても面白くないわけでもない。裏のストックが品薄なだけ。今までたくさんあることに慣れていたのだと思う。『以前が多かったんだよね』と話をしている。お客さまは品薄だと感じていないはずだし、今後、プロパー消化率80%を目指すことができると感じられたことは嬉しかった」。

 ロンハーマンは本格的にサステナビリティシフトに乗り出す。

最新号紹介

WWD JAPAN

広まるSDGs、DXへの挑戦 眼鏡のフォームチェンジが起きている

「WWDJAPAN」4月12日号は、眼鏡特集です。旧態依然と言われる眼鏡業界ですが、コロナ禍で眼鏡や眼鏡店は時代に応じたさまざまな変化(フォームチェンジ)を見せています。アパレル業界でスタンダードになっているサステナブルなモノ作りに眼鏡も取り組みはじめ、年間のビジネスの大きな山場である4月は多くの展示会がオンライン商談に挑戦しました。テレワークやオンライン授業が一般化し、向き合う時間が増えたパソコ…

詳細/購入はこちら