「シャネル(CHANEL)」のマチュー・ブレイジー(Matthieu Blazy)によるデビューショー、ご覧になりました?ルック画像では足りませんよ。動画でフィナーレを最後まで見てこそ、「シャネル」のニューチャプター感が伝わります。
ウイークリー10月20日号の表紙にもなっておりましたが、遅ればせながら、この記事を読んで動画を見ました。
端的に言うと、「エモい」んです。もう四半世紀この業界におりますが、「シャネル」のショーを「エモい」と感じる日が来るとは思いませんでした。
マチューは本当にメゾンから信頼されていて、それはコレクションを見れば分かるのですが、このフィナーレを見ると、「あぁ、本当に新しい時代が始まったんだな」と感じました。
かつてカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)は「ブランドを永続させるための傭兵」と自身について語っていましたが、マチューは全く違うスタンスだな、と。ブランドのためでもあるし、自分のためでもあり、みんなのためのものでもある。
ものすごいプレッシャーなはずなのに、この場を楽しもうという「無邪気」さが、キラキラしています。コレクションが素敵なのは言うまでもありません。賛否両論あるようですが、これは大成功ではないでしょうか。「シャネル」の慧眼にも感服。
特にデジタル化が進み、AIで何でもできるようになってしまいそうな昨今ですが、この高揚感がある限り、ファッションショーはなくならないな、むしろリアルで行う価値が上がるのでは、と改めて感じました。まだ動画で見ていない方は是非!
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