三井不動産がアウトレットのフラッグシップと位置付けるのが、2012年開業の三井アウトレットパーク(MOP)木更津だ。開業当初は店舗面積2万8000㎡に171店舗が入る中型の施設だったが、14年に2期、18年に3期の増床を重ねて4万5800㎡に308店舗という店舗数で日本一の規模になった。さらに6月23日に4期増床オープンを控え、5万3100㎡に約330店舗へとスケールアップする。(この記事は「WWDJAPAN」2025年5月19日号からの抜粋です)
【三井アウトレットパーク木更津 DATA】

開業:2012年
運営:三井不動産
店舗数:約330(25年6月23日時点の見通し)
店舗面積:5万3100万㎡(25年6月23日時点の見通し)
売上高:約690億円(25年3月期実績)
所在地:千葉県木更津市
開業後、2014年に2期、18年に3期と増床を重ねて、今年6月23日には4期の増床を控える
東京湾を渡ってすぐ
店舗数日本一の「買い物天国」
MOP木更津は都心から近い。川崎市から東京湾アクアラインに入ると、最短15分ほどで海を渡り、房総半島の千葉県木更津市に出る。道路がすいていれば、東京都心から自動車で最短50分で到着する。この地の利が第一の強みである。
運営する三井不動産商業マネジメントの藤井裕MOP木更津所長は「世田谷区や港区、あるいは横浜市から来るお客さまが多い」と話す。来場者の内訳は、対岸と呼ぶ東京都や神奈川県方面が6割、千葉県内が4割くらい。羽田空港から近いこともあって、インバウンド(訪日客)の割合も10%ほどになる。1997年に開通したアクアラインの経済効果を見込んで開発し、それが的中した商業施設といえる。
バレーパーキングサービスも
2025年3月期の売上高は約690億円で過去最高を更新した。「グッチ(GUCCI)」「ロエベ(LOEWE)」「セリーヌ(CELINE)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」「ヴァレンティノ(VALENTINO)」「ブルネロ クチネリ(BRUNELLO CUCINELLI)」といったラグジュアリーブランドがファッション感度の高い顧客や訪日客を引きつけ、「ビームス(BEAMS)」「ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)」「トゥモローランド(TOMORROWLAND)」といったセレクトショップ、「ナイキ(NIKE)」「アディダス(ADIDAS)」「アークテリクス(ARC'TERYX)」「モンベル(MONT-BELL)」「アンダーアーマー(UNDER ARMOUR)」などのスポーツ・アウトドアブランドが幅広い世代を集める。三井不動産の商業施設運営二部統括の中安理恵氏は「アウトレットモールとして日本一の店舗数をそろえており、ファッションだけでなく、スポーツ、インテリア、食品、生活雑貨、クルマまであらゆる商品をワンストップで楽しめることがお客さまに支持された」と胸を張る。
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