アウトレットモールが日本に登場して約30年。消費者にとってはブランドをお得な価格で買える場所として浸透し、ブランド側にとっても集客力のある重要な販路として定着した。有力アウトレットモールは観光動線上にあり、「ショッピングリゾート」としての発展が目覚ましい。最前線はどうなっているのか。(この記事は「WWDJAPAN」2025年5月19日号からの抜粋です)
非日常のショッピングリゾートに商機あり
4月末、静岡県の御殿場プレミアム・アウトレット(PO)はたくさんの客でにぎわいを見せていた。国内客はもちろん、訪日客の姿も目立つ。「グッチ(GUCCI)」「プラダ(PRADA)」「コーチ(COACH)」「ナイキ(NIKE)」「ギャップ(GAP)」といった店舗の買い物袋をいくつも抱え、西側にそびえる富士山を背景に記念撮影する。
「ここは買い物に対して目的意識の高いお客さまが多い」と支配人の加藤健太氏は話す。昨年実施したアンケートによると、休日の場合は4〜5時間滞在し、合計3万円くらいの買い物をする人が多い。人気ブランドの品ぞろえはもちろん、古き良きアメリカを再現した街並み、何より富士山麓の開放的な雰囲気がショッピングを盛り上げる。小旅行気分で財布の紐も緩む。
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