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ロベルト・カヴァリ、伊本社が再建策を提出 米子会社は破産申請

 ロベルト・カヴァリ(ROBERTO CAVALLI)は、債権者との和議を継続する間の経営を可能にするため、ミラノの裁判所に再建計画を提出することを3月29日に発表した。同社は、「財政難からの回復に必要な資金を調達するべく株主や投資家候補との話し合いを続けているが、裁判所への再建計画の提出も必要だと判断した。これにより、イタリア国外での事業活動の停止などにもつながりかねない、現在の危機的な状況から脱出するための施策を取ることができる」と述べた。

 しかし発表当日の夜、米国内の全店舗が閉鎖され、商品や店舗のカギなどが管財人の管理下に置かれた。米国内には7つの直営店と4つのアウトレットなどがあるが、それらを運営している米子会社のアートファッション(ART FASHION)の従業員93人が即日解雇され、ロベルト・カヴァリ米国事業のサルバトーレ・トラムト(Salvatore Tramuto)最高経営責任者を始めとする経営陣も辞任した。米子会社は会社清算の手続きを取るべく米連邦破産法7条を申請するが、解雇された従業員の給与や退職手当は4月初旬に支払われる予定だ。同社の関係者は、「イタリア本社は何カ月も前からこうなることはわかっていたはずなのに、事前の予告もなく連邦破産法7条を申請しろと指示された。そのため、従業員を突然解雇することになった」と話しているという。米国市場はロベルト・カヴァリの売り上げ全体の17%を占めており、米国内のEC事業に関してはヨーロッパからの運営が可能になるまで停止される。なお、ロベルト・カヴァリの労働組合は、フィレンツェ郊外の本社前で4月1日にストライキを実施するという。

 ロベルト・カヴァリは17年12月期決算のEBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)で710万ユーロ(約8億8040万円)の損失を、アートファッションは18年に510万ユーロ(約6億3240万円)の損失を計上するなどいずれも赤字経営が続いており、グループ全体では18年12月末時点で銀行債務が3500万ユーロ(約43億円)になっていた。情報筋によれば、同社の親会社である伊投資会社のクレシドラ(CLESSIDRA)が18年に1500万ユーロ(約18億円)の増資を行っているが、その効果が出ているとは言い難い。

 フィリップ・プレイン(Philipp Plein)「フィリップ プレイン」デザイナーが同社の買収に意欲を見せているとのウワサもあったが、現在は交渉から距離を置いているため、関心を示しているのは米ブランドマネジメント会社のブルースター アライアンス(BLUESTAR ALLIANCE)のみとなった。なお、ポール・サリッジ(Paul Surridge)「ロベルト カヴァリ」クリエイティブ・ディレクターは3月25日に退任を発表している。