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賃金未払い訴訟を多数抱える老舗ブランド、J.メンデルが破産法申請

 J.メンデル(J.MENDELL)は、日本の民事再生法に相当する米国連邦破産法第11章の適用をニューヨーク州破産裁判所に申請した。

 マーク・デュリー(Marc Durie)前最高経営責任者が2016年3月に退任した後、同社を実質経営している投資会社スタリオン(STALLION)のジョン・ジョージアーデス(John Georgiades)は、「負債を見直し、現在の厳しい小売り環境に直面することで、J.メンデルは安定した財政を取り戻し、顧客のために最高のデザインを作ることに集中できると確信している」と説明する。一方、ジル・メンデル(Gilles Mendel)=クリエイティブ・ディレクターは「現在19年春夏コレクションの制作に積極的に取り組んでおり、9月のニューヨーク・ファッション・ウイークで発表することを楽しみにしている」と前向きに語った。

 「J.メンデル」は1870年にロシアのサンクトペテルブルクで創業し、ロシア皇帝一族御用達のブランドとして成功を収めた。創業家5代目となるジルが1980年代にブランドの拠点をニューヨークに移し、レッドカーペットのドレスやガウン、ファーなどのフォーマルなウィメンズウエアで知られるようになった。マンハッタンに旗艦店を構える他、バーグドルフ グッドマン(BERGDORF GOODMAN)やハロッズ(HARRODS)で取り扱われている。2013年にロサンゼルスの投資会社ゴアズ グループ(GORES GROUP)の支援を受けて事業拡大が見込まれていたが、実現する前に同社はスタリオンに株式を売却した。スタリオンは破産法適用後はブランドを運営するパートナーを探す予定だ。J.メンデルは近年、家賃不払いや給料未払い問題を抱えており、不動産会社、モデル事務所、毛皮貿易社、PR会社、EC企業などから訴訟を受けていた。不払い金の総額は少なくとも160万ドル(約1億7000万円)以上に及ぶ。

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