フォーカス

40歳裏原世代と23歳インスタ世代がタッグ 異色コンビが仕掛けるECブランド

 インスタグラムなどのSNSを起点に、ビジネスを行うブランドが増えてきた。今回取り上げる「ジュエミ(JUEMI)」もその一つだ。9月にラフォーレ原宿でオープンしたポップアップショップでは、2週間で1300万円を売り上げて関係者を驚かせた。同ブランドは、インスタを巧みに使いこなす23歳の滝口樹理代表兼デザイナーと、複数の裏原ブランドに関わってきたベテランの40歳の本間英俊ディーエスエスアール社長がタッグを組む。本間氏は「かつての裏原のストリートのような熱気が、今はインスタにある」と語る。

 「ジュエミ」のインスタ(@_juemi_)のフォロワー数は現在3万8900人、滝口社長兼デザイナー(@juritakiguchi)は6万2400人。数だけ見れば決して多いわけではないが、「ラフォーレ原宿のポップアップショップは私たちの予想以上にお客さんが来てくれた。どんどん売れるので、バックヤードを往復するだけで1日が終わってた(笑)」と滝口社長兼デザイナー。「ジュエミ」の社員は現在バイトを入れて10人。ECの会員は約1万人で、EC経由で月商1000万円から3000万円の間を推移しているという。滝口社長兼デザイナーは「社員もバイトも私と同じ20代前半。デザインとインスタは私の担当だけど、発送や撮影は特に担当があるわけではなく、作業は私も含め、みんなで分担している」という。

 ODM(相手先ブランドの企画生産)会社のディーエスエスアール(DSSR)社長で、「ジュエミ」のクリエイティブ・ディレクターを務める本間英俊氏は「ジュリは人づてに紹介された。『ジュエミ』の話を聞いて、かつての裏原のストリートのようなことがインスタで起こっていると直感し、手伝うことに決めた。僕みたいな40のおっさんとジュリのような若い子の組み合わせって、なんか憶測を呼びそうだけど(笑)、でもそんなことはどうでもいい。僕からすれば、かつてストリートで起こっていたことが今まさにインスタで起こっていて、自分もとにかくその場にいたかった」と語る。モデルからキャリアをスタートした本間ディレクターは2001年にディーエスエスアールを設立。裏原系のブランドの企画と生産を担うなど、00年代の裏原ブームに直接関わった。「当時も、マンションで数人が集まって好きな服を作ったり、見よう見まねでビジネスをやっていたようなところがあった。『ジュエミ』も当初はMDや生産に関しては素人で、アイテム構成も生産計画も何もなかった。でも、そこがいい。僕の役割は、定番アイテムの作り方や、ちょっとこだわった商品を作る際などのサポート役と、その他もろもろの相談事。基本的に彼女たちがやることに、こちらから口出すすることはしないようにしている」。