ビジネス

ロレックスが140億円の罰金 10年にわたり正規代理店に対してオンライン販売を禁止

フランスの競争委員会は、「ロレックス(ROLEX)」が正規代理店によるオンライン販売を10年以上にわたって禁止していたとして、同社に対して9160万ユーロ(約143億円)の罰金を科したほか、すべての正規販売店に委員会の決定を通知し、フランスの新聞「ル・フィガロ(LE FIGARO)」のオンライン版と印刷版、および季刊誌の「モーントル・マガジン(Montres Magazine)」のウェブサイトに決定の概要を掲載するよう命令した。ロレックスからのコメントは得られなかった。

競争委員会は、ロレックスの行為について「時計を含む高級品のオンライン販売は過去15年間で急成長しているにもかかわらず、それを禁止したことは消費者とディストリビューターに不利益をもたらしており、販売チャネルを閉鎖することに等しく、深刻な事態だ」と述べている。

ロレックスは、オンライン販売を禁止することで自社のイメージを保護し、模倣品を阻止することができたと主張したが、競争委員会は、ロレックスの対応は合理性に欠けると判断した。また、競合他社も同じリスクに直面していると指摘し、他社は模倣品やネットワーク外で販売される問題と闘いながらオンライン販売を可能にする「(特に技術的な)解決策を導入している」と述べた。

2022年の報告書によると、スイスの時計産業は約1600万個の時計を生産しており、ロレックスのシェアは120万個となる。その一方で、推定で3000万~4000万個の模倣品が闇市場に流通しており、特に「ロレックス」、「パテック フィリップ(PATEK PHILIPPE)」、「オーデマ ピゲ(AUDEMARS PIGUET)」、「オメガ(OMEGA)」の人気モデルが多いという。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

“個”が主役の百貨店特集2024【WWDJAPAN BEAUTY付録:2023年度世界のビューティ企業TOP100】

7月22日号の「WWDJAPAN」は百貨店特集。 個人の価値観が多様化し、コロナを経てオンライン消費がますます浸透しました。百貨店という業態の存在意義すら問われる中、それでも人が集まる店の条件とは何か。決め手は、品ぞろえでも立地でもなく、情熱と個性を持った“人”の存在。百貨店が元々持っていた強みに光を当てたり、その枠を超えて新分野を開拓したりと、編集力やアイデアを駆使して売り場を面白くしようとする…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。