“クワイエット・ラグジュアリー”のカギは「ルルレモン」⁉︎

“ロゴドン（ロゴをドンとのせるデザイン）”は本当に減りました。例えばサバト・デ・サルノ新生「グッチ（GUCCI）」では、純白のシャツの襟元によ〜く見ると「GUCCI」とエンボスしてあったり、パンプスのバックストラップのチェーンに「GUCCI」のメタルパーツが組み込まれたりしていますが、それらは本当に控えめ。色も、原色のカラーブロッキングなどは存在せず、レッドにブラック、ホワイト、そこに鮮やかなグリーンを差し込むくらいの潔さです。

「グッチ」のようなアプローチは、他のブランドでも顕著です。そんなスタイルに鮮度をもたらすために用いられたのが、23-24年秋冬の「ミュウミュウ（MIU MIU）」を思わせる意表を突くスタイリング。振り返れば「ミュウミュウ」は、どこにもありそうなニットとカーディガンなのに、それらをスカートにインしたり、ブルマーとコーディネートしたりで「⁉︎」と思わせ、少なくともミラノのデザイナーたちに「新しい！」と思わせています。

実際、丁寧には作っているものの、正直とっても普通なジャケットも、マイクロミニ丈のホットパンツと合わせると若々しいのです。定番を、新たな世代に売ってエンゲージメントを築く有効打になりそうな気がします。となると、我々が今頑張るべきは、みんなにショート丈のパンツを履いてもらうことなのでは？そんな風に考えるようになりました。